うつわの産地

通販で買えるオススメ有田焼窯元10選

July 23, 2017

昨年創業400周年を迎えた有田焼。和食器と言えば有田焼という代名詞的にも使われるくらい有名ですよね。

しかしまだまだ通販が普及しているとは言えない食器業界ですが、テーブルライフで厳選した通販で買える有田焼の窯元ショップをご紹介します。

【有田焼の関連記事】

  1. 有田焼の代表的な窯元6選
  2. 通販で買えるオススメ有田焼窯元10選
  3. 有田焼の陶芸体験・お役立ち情報まとめ
  4. 春の陶器市(陶器まつり) らくらく行き方&日程まとめ[④九州編] 2017 spring
  5. 秋の陶器市(陶器まつり) 全国らくらく行き方&スケジュールまとめ 【2017年11月編②】
  6. 【陶器市(陶器まつり)直前特集】秋の有田陶磁器まつり【11/22〜26開催】
  7. 有田焼窯元特集

【注目】テーブルライフストアがOPEN! ーここにしかない稀少なモダン食器の専門ショップです
もっと食器の記事を読みたい人へ!「テーブルライフコラム」のメニューはこちら



通販で買えるオススメ有田焼窯元10選

有田焼とは?

佐賀県有田町をその周辺地域で製造される磁器を指します。歴史的には朝鮮人陶工・初代金ヶ江三兵衛(通称:李参平)らによって有田町の泉山(現泉山磁石場)で磁器の原料となる陶石が発見され、磁器の一大産地・発祥の地として発展したことで有名です。それは「和食器」の発祥と言い換えても差し支えありません。

伝統的な有田焼は以下の3つの「様式」のいずれかで絵付けされていると言われ、今もなお匠の技が他の産地を遙かに凌駕していると言われています。

■柿右衛門(かきえもん)様式

濁し手と呼ばれる乳白色の素地に描かれた赤・青・緑・黄などの鮮やかな彩色を施した、当時「赤絵」と呼ばれた上絵付けの色絵が特徴です。ふんだんに余白をとる構図の特徴から「余白の美」とも称されます。

■鍋島(なべしま)様式

鍋島藩が製造元となり、もともとは幕府や大名などへの献上・贈答用に製造していたもので、当時の匠の技術を集結させた最高級品として発展してきた様式です。

青みがかった地肌やくし高台・裏文様に特徴があり、大きくは染付と赤・青・緑の三色を基調とした「色鍋島」、藍色で精緻に描かれた「藍鍋島」、自然の青翠色の「鍋島青磁」に分かれます。

■古伊万里金襴手(こいまりきんらんで)様式

金彩をまじえた豪華絢爛な焼き物で、日本的な「わび・さび」の美意識とは対極にある世界観を醸し出しており、異国情緒溢れる趣となっています。

 

伝統的な有田焼の窯元通販

有田焼の中でも最近は新しいデザインや技術が台頭していますが、中でも和食器として比較的伝統的なデザインと技術を継承している窯元の中から通販を展開している6窯元を紹介します。

1.香蘭社(こうらんしゃ)

IMG_3042香蘭社

(画像引用:香蘭社ホームページ https://www.koransha.co.jp/table_coordination/tcode3.html)

全国どこの百貨店でも取り扱いがある有田焼の老舗「香蘭社」。ここ有田でも多くの窯元の跡継ぎが一度就職して修行をするほど、匠の技の厳選ともされるメーカーです。宮内庁御用達を納得させる見事な花柄、色彩は誰が見てもため息の出る美しさです。

オンラインショップも充実し、実に900近い商品が並んでいます。

商品によってはコーディネート事例やお料理のレシピも紹介されていて、お皿やポットなどをセットでもお求め頂ける、とても購入しやすい通販ショップです。万華鏡やアクセサリーなどともコラボした商品もお取り扱いがあり、ギフト商品としても根強い人気があります。

価格表示:税込
送料:864円(税込)、10,000円以上無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換
代引き手数料:無料(ただし20万円以下まで)
発送までの期間:在庫がある場合5日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



2. 深川製磁(ふかがわせいじ)

IMG_9821rev

深川製磁

(画像引用:深川製磁ホームページ https://www.fukagawa-seiji.co.jp/ec/)

有田でもいち早く海外進出を果たし1900年(明治33年)にはパリ万国博覧会に出品最高名誉のメダーユドールを獲得した深川製磁。フカガワブルーと呼ばれる透き通るような青と鮮やかな赤色の染め付けの磁器が特徴です。洋食器ばかりの中で万国博覧会にて評価されたデザイン力は和食器の魅力を世界中に知らしめた功績が認められます。クラッシック、モダンの2つのデザインに分かれており、和食器なのに近代を感じさせてくれます。

大切な人へのギフトに最適な、ブランド力と確実な技術力が深川製磁の魅力と言えるでしょう。

シリーズ別・用途別・贈り物別と目的に応じてうつわを探しやすくなっています。

価格表示:税込
送料:(案内なし)
決済方法:銀行振込、郵便振替、代金引換
代引き手数料:1万円未満324円、3万円未満432円、10万円未満648円、30万円未満1,080円
発送までの期間:1〜2営業日

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



3. 渓山窯(けいざんがま)

渓山窯01
渓山窯04

圧倒的な蕎麦猪口(そばちょこ)のシェアを誇る渓山窯。現地や百貨店で多く見かけるその商品の種類の多さには驚かされますが、一部の商品を通販でもお求め頂けます。

実は焼酎や日本酒などのお酒を飲む器としてもとても相性のよい渓山窯の蕎麦猪口。自宅用では蕎麦猪口をコレクションして、その日の気分に合わせて酒器として選ぶのもよいかもしれません。自宅用以外に「プレミアム猪口」は、ソーサー付きで、木箱に入って高級感があります。プレゼントなどにもお勧めです。

渓山窯さんのネットショップでは窯元直営店にしては珍しく、ポイントが付与されます!

価格表示:税込
送料:九州756円〜関東1,188円〜北海道・沖縄2,268円、16,200円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換
代引き手数料:1万円未満324円、3万円未満432円、10万円未満648円、30万円未満1,080円
発送までの期間:1週間以内

通販ショップはこちら ※通販ショップが2017年8月にリニューアルされました!

お猪口専用の販売ページもございます。

(「究極のラーメン鉢」はこちら http://www.marubun-shop.jp/SHOP/233423/list.html)

オンラインショップへ移動



4. しん窯

IMG_4686しん窯02

(画像引用:しん窯ホームページ http://shingama.com/)

200年近い歴史を誇るしん窯。藍色と白色で彩られた器は、どれも色鮮やかで目を引きつけてくれます。「お客様からの声」のコーナーでお料理を盛りつけた写真が紹介され、使い勝手がわかりやすくなっています。「朝ご飯の器」などの各種特集記事も楽しみの一つ。何度も訪れたくなるサイトです。

お猪口やカップも充実していて、店頭で一つ購入して気に入ったときには通販でシリーズをセット買いするのもよいですね。普段使いの焼酎グラスとしてコレクションする楽しみもあります。

価格表示:税込
送料:九州900円〜関東1,500円、北海道・沖縄2,000円、10,800円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、郵便振替、代金引換、コンビニ決済
代引き手数料:1万円未満324円、3万円未満432円、10万円未満648円、30万円未満1,080円
発送までの期間:2営業日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動

5. 福珠窯(ふくじゅがま)

福珠窯01福珠窯02

伝統的な有田の絵付けをモダンに取り入れたデザインの福珠窯。花柄から現代的な絵付けが特徴的です。約300商品を取り扱っております。人気はやはりシルバーを配色した「銀彩×染付」シリーズです。

ただモダンなだけでなく、デザインには有田の伝統を残した有田焼らしい進化を遂げた器の数々。中でもちょうどいい大きさのお猪口はお蕎麦などの汁物の他にお酒を頂くときにも上質な時間を過ごすのに最適です。

名入れサービスのある「子どものうつわ」も福珠窯の特徴です。子ども用のお茶碗などもギフトに最適です。

公式ホームページ:http://www.fukujugama.co.jp/shop_13.html

価格表示:税込
送料:九州648円〜関東864円、北海道1,080円、10,800円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、Yahoo!マネー、銀行振込、郵便振替、代金引換、コンビニ決済
代引き手数料:10,800円未満324円、30,240円未満432円、50400円未満648円、それ以上864円
発送までの期間:1〜3営業日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



6. KIHARA(きはら)

透き通るような青が特徴のKIHARA。めし碗や丼の種類が豊富です。また豆皿・小皿は実に60種類以上ものラインナップを持ち、5種類セットも販売しています。シンプルなデザインが多く、どれを取ってもシンプルな絵になります。

さらに酒器のセットも充実しているのが嬉しいですね。日本酒・焼酎好きのお父さんにも注目の窯元です。

キハラ01キハラ02
(画像引用:KIHARAホームページ http://e-kihara.co.jp/company/)

価格表示:税込
送料:九州540円〜関東1,080円、北海道1,520円、10,800円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換
代引き手数料:一律324円
発送までの期間:翌営業日(営業日17時までの注文)

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動

 

モダンな有田焼

最近は百貨店などとも提携したりして、圧倒的にモダンな食器を製造する窯元が注目されています。

そんな中で通販でも購入頂ける4窯元をご紹介します。

7. ARITA PORCELAIN LAB(アリタポーセリンラボ)

アリタポーセリンアリタポーセリンラボ02
(画像引用:ARITA PORCELAIN LABホームページ http://www.aritaware.com/shopping/)

テーブルコーディネーターたちが泣いて喜ぶ超モダンな有田焼を次々と開発するARITA PORCELAIN LAB。ネットショップもおしゃれでモダン。有名テーブルコーディネーターや、人気のお料理教室でもよく使われています。有田焼の歴史の中に、現代的な部分も取り入れられ、コーディネートしやすいデザインです。

商品ページにもコーディネート例や盛りつけ例などが載っていて、使い勝手もわかりやすく紹介されています。800商品ものラインナップはどれを買ってよいか迷ってしまいますね。

オススメはプラチナの輝きが美しい「JAPANSNOW」シリーズとユニークな形のお重「CONIC」シリーズ。どちらもセットで揃えたくなるきれいなシリーズものです。こんなうつわでおもてなしをされるとお酒が進みますね。

価格表示:税別
送料:北海道・沖縄を除き一律864円・北海道1,728円、沖縄2,160円。7,560円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換、NP後払い
代引き手数料:一律540円
発送までの期間:通常翌営業日

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



8. 金照堂(きんしょうどう)

金照堂01 金照堂02

(画像引用:金照堂ホームページ http://www.kinshodo-shop.co.jp/)

モダンで妖艶な質感と色彩の「麟・Linシリーズ」が人気の金照堂。有田の店舗では数え切れない商品を取り扱っていますが、その中の厳選された150商品を通販で取り扱っています。色々な色彩があり、デザインにより色合いもそれぞれ違います。セットで色々な商品を揃えたいですね。

価格表示:税込
送料:一律600円、5,400円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換、楽天ペイ
代引き手数料:一律324円(5,400円以上代引き手数料無料)
発送までの期間:7日以内発送、通常3日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



9. やま平窯(やまへいがま)

やま平窯01 やま平窯

(画像引用:やま平窯ホームページ http://yamaheigama.co.jp/)

テーブルウェアフェスティバルなどの展示会でも一際存在感を示すやま平窯。エッグシェルシリーズはマスコミにも何度も取り上げられている美しい商品です。色合いは柔らかな物からシンプルなデザインまで、必ず好みの商品が見つかりそうです!お酒好きな方はビールグラスからワイングラス、タンブラー、お猪口まで全部揃えたくなってしまいますね。

公式ホームページ:http://yamaheigama.co.jp/

価格表示:税込
送料:九州540円〜関東972円〜北海道1,836円、10,800円以上送料無料
決済方法:銀行振込、代金引換、Paypal
代引き手数料:一律324円
発送までの期間:7日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



10. 李荘窯(りそうがま)

李荘窯01(画像引用:李荘窯ホームページ http://www.risogama.jp/)

玉重_Fotor

李荘窯の名物である球状のお重「玉おせち重」シリーズ。その他にもブラックホールをモチーフにした不思議な感覚のプレートや微細な加工をした「白磁鎬」シリーズなど注目のモダン食器がいっぱいです。お一人様用サイズのお重から、大きなサイズのお重もあったり。こんなお重で和食を頂いてみたいですね。

価格表示:税込
送料:九州540円〜関東1,080円〜北海道1,836円、5,000円以上送料無料
決済方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換、コンビニなど
代引き手数料:無料
発送までの期間:3営業日以内

通販ショップはこちら

オンラインショップへ移動



いかがでしたか?

中には全国各地の百貨店でも手に入るものもありますが、とても歩いて探せないものもインターネットなら見つけることができます。

上手く活用してあなたのお気に入りの一枚を見つけてください!

【有田焼の関連記事】

  1. 有田焼の代表的な窯元6選
  2. 通販で買えるオススメ有田焼窯元10選
  3. 有田焼の陶芸体験・お役立ち情報まとめ
  4. 春の陶器市(陶器まつり) らくらく行き方&日程まとめ[④九州編] 2017 spring
  5. 秋の陶器市(陶器まつり) 全国らくらく行き方&スケジュールまとめ 【2017年11月編②】
  6. 【陶器市(陶器まつり)直前特集】秋の有田陶磁器まつり【11/22〜26開催】
  7. 有田焼窯元特集

【注目】テーブルライフストアがOPEN! ーここにしかない稀少なモダン食器の専門ショップです
もっと食器の記事を読みたい人へ!「テーブルライフコラム」のメニューはこちら

その他の日本の有名窯元のおすすめ記事はこちら

【人気記事まとめ】通販で買える有名窯元おすすめ10選

[2017年7月20日現在 取材・編集:テーブルライフ編集部]



READ MORE
うつわ記事

【益子焼特集⑤】「吉田丈」ゴールデンウィークに『益子陶器市』で行きたい窯元5選その5

May 06, 2017

益子焼

吉田 丈(よしだ たけし)P1090936_R

2017年、今年の「益子陶器市」はGW(ゴールデンウィーク)の4月29日から5月7日まで栃木県益子町で開かれます。実に250軒を超える窯元が集まる陶磁器の郷・益子の中から、ぜひチェックしたい5軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第5弾の「吉田丈」さんをお送りします。

テーブルライフコラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[①関東地方編] 2017 spring」にアクセスと公式情報がまとめられています。

黒とゴールド。モダンだけど古めかしい、不思議な魅力

飴釉と黒泥を使った技法で、 サビ感のある黒の中からゴールドの線が浮かび上がります。モダンだけれどもどこか古めかしい、未知の文明の遺跡の中から出てきたような、不思議な雰囲気が吉田丈さんうつわの魅力です。P1090950_R

陶芸体験が人生の転機

吉田丈さんと陶芸の出会いは他の陶芸家と比較して遅い方だと言えます。

「栃木県の宇都宮の大学に通っていた頃、友人が近くの益子というところで陶芸体験をしたという話を聞きました。それで何となく自分も陶芸体験に行ってみたのが最初のきっかけです」

吉田丈さんはその後小売業に就職。その間にも2回ほど陶芸体験に行き、自分のうつわを作ってみたといいます。

そのときに感じたのは「自分にもできそう、という勘違い」と本人は笑いながら言います。

P1090957_R

想いを行動に。陶芸家への道へ

吉田さんは日に日に陶芸家への想いが止まらなくなり、3年勤めた会社を退職。ついに2006年、益子の「窯業技術支援センター」に入り、伝習生から研修生と2年間学ぶことになります。

しかし、順調に学んでいた吉田さんに試練が襲います。在学中にヘルニアを患ってしまい、センター卒業後には重労働である修行や仕事で窯元に入ることができなかったのです。
P1090978_R

ところが幸運だったのは、センターで勉強中に仲間たちと陶器市に出店していた作品がショップの人の目に触れたことでした。

実はこれは本来禁止されていたこと。「お目こぼし頂いたようで、本当にラッキーだった」吉田さんはいたずらっ子のように語ります。

その結果、陶器市で出していた作品がもとで食器店さんから注文が入ってきました。

ヘルニアで就職を諦めていた吉田さんはこのことがきっかけで、センター卒業後そのまま独立し作家になる道を選びました。

P1090985_R

P1090987_R

 

一般的な陶芸家のように修行を、吉田さんはしていません。そんな彼は、どのようにして技術を学んだのでしょう?

「技術は、数をこなせば腕は上がっていきます」

吉田さんはきっぱりと言い切ります。

「できないことがあったときは、センターやメッセの教室でアルバイトをしていたときの知人に聞けばいいんです」

数をこなすには日々のたゆまぬ努力が必要。どの作家さんもしていることとは思いますが、常に焼き物と向かい続ける努力と持ち前の性格で技術を磨いているのです。

P1090955_R

ご夫妻で陶芸家として活躍中

奥様も陶芸家と伺いましたが、どのような毎日なのでしょうか?

友人の集まりに参加されたときに出会ったという奥様も陶芸家として活躍中だとか。「彼女は作陶に対する姿勢が大変真面目なので、大いに参考にしています。」とのろけます。

作業場も整理するのが苦手な吉田さんは、「几帳面な奥様に作業場を整理してもらって本当に助かっている」とのこと。こうやってお互いに作陶に向かう姿勢やデザインなどを切磋琢磨できる関係は素晴らしいです。

P1090954_R

吉田さんの生まれは北海道。益子で学び、独立するのに、どうしてこの地を選んだのかお聞きしました。

「益子で陶芸を教えてもらったので、恩返しをしたいんです」

いきなり独立した吉田さんにとって場所はどこでもよかったはずですが、”恩返し”を一番の理由とされました。律儀な性格の方のようです。

益子という町を挙げて新しい陶芸家を育てようという温かさが、この町に陶芸家が集まるひとつの要因なのかもしれませんね。

いま目指す作品は「気持ち悪いもの」?

自宅にはアクアリウムの水槽が3つあります。アクアリウムとは水草などで、水槽に素敵な景色を作り出す趣味です。「この辺でも、材料が買えるので2・3年前からなんとなくはまっています」。これが、吉田さんの美意識の磨き方なのかな。すると今後は癒されるような作品をお作りになるのでしょうか?

「いま作りたいのは”なんか気持ち悪いもの”。この前の2月の個展では、いい具合に気持ち悪いのができてよかったなあ」

o0600040013916697776

(出典:やまに大塚スタッフMのブログ

えっ? 気持ち悪いものって、どういうことでしょうか。「ドクロとか。そういう、なんか気持ち悪いものが作りたいです」とおっしゃいます。ドクロの酒器は見せてもらいましたが、全部ドクロになっちゃうのでしょうか。4/30(2017年)まで益子の「やまに大塚」で開かれていた個展では、釉の境界がジワリと垂れている作品がありました。この感じなのかもしれませんね。

なんだかつかみどころのない吉田さんですが、ちょっと斜に構えつつ、不思議な魅力のあるうつわを生み出す彼の活動に、今後も注目したいです。

作家名:吉田 丈
住所:栃木県芳賀郡益子町前沢906−6
フェイスブック:https://www.facebook.com/profile.php?id=100002220858869&ref=ts&fref=ts

P1090946_R

P1090947_R

P1090950_R

P1090953_R
P1090964_R

P1090968_R

P1090972_R

P1090974_R

P1090976_R

P1090977_R

P1090981_R

P1090983_R

○吉田丈 略歴

1980  ・北海道生まれ

2003  ・宇都宮大学卒業

2007  ・栃木県窯業技術支援センター終了

・益子町にて独立

2010  ・益子陶芸展 入選

・県展(栃木県)奨励賞

2010年より陶イズム実行委員として活動

 

(取材・写真テーブルライフ)

READ MORE
うつわ記事

【益子焼特集②】「根岸竜馬」ゴールデンウィークに『益子陶器市』で行きたい窯元5選その2

May 02, 2017

益子焼 74工房

根岸 竜馬(ねぎし りょうま)Negishi01

2017年、今年の「益子陶器市」はGW(ゴールデンウィーク)の4月29日から5月7日まで栃木県益子町で開かれます。実に250軒を超える窯元が集まる陶磁器の郷・益子の中から、ぜひチェックしたい5軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第2弾の「根岸竜馬」さんをお送りします。

テーブルライフコラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[①関東地方編] 2017 spring」にアクセスと公式情報がまとめられています。

たどり着いた益子の地

東京でテレビ関係の仕事をしていた根岸さん。どうして、益子の地で陶芸を始めたのでしょう…。

Negishi02未舗装の田んぼのあぜ道を入っていき、里山の急な斜面をくねくねと上がっていくと根岸さんの窯場が現れます。宅急便の車も、全く上がって来られないほどの場所。お風呂とストーブは薪を使っているため、作陶をしていないときは薪を割っていることが多いといいます。

74工房

(出典:74工房ブログ)

根岸さんは大学を卒業したあと、東京でテレビ制作会社の勤めを経たのち陶芸家になろうと決意。離島で制作活動をする陶芸家に弟子入りして2年 、自分の窯を持とうと考えて東京に近い益子に移住しました。三軒の窯元で働きながら、居抜き(他の陶芸家が使わなくなった場所)の物件を探していてこの場所に出会いました。Negishi03

(出典:74工房ブログ)

東京から益子に移住してよかったことは家族と一緒にいられることが一番。いつもお子さんと一緒に空手の練習をしているとのこと。里山の斜面が家の裏にあるので「この斜面を使わない手はない」と考え、将来は薪窯か登り窯を築きたいそうです。

“74工房”という名前

P1090880_R

この場所に移ってきた当時は窯がなかったので名無し窯という意味を込めて「74工房」という名前を決めました。4年前に窯を築いたので今では名無しではなくなりましたが、今でもこの名前を使うようにしているそうです。

益子焼らしい益子焼

それでは、根岸さんはどんな作品を作っていらっしゃるんでしょうか。

P1090850_R根岸さんの作品の特徴は、ずっとこだわって使い続けていた益子焼の伝統釉薬である「糠白釉薬」。
釉薬は多くの種類を使わずに少しずつ条件を変えながら作陶しているが、それだけでも全く違うものが表現されてくることを実感。日々勉強を重ねています。仮にあるとき気に入ったものができても、それを再現するのは簡単ではないそうです。一ついいものを発見したら、それを再現するように試行錯誤を繰り返しています。P1090853_R

目指す作陶の姿

それでは、今後はどのような焼き物を作っていくのでしょうか。

P1090854_R「これまでのものは艶のある仕上げにしてきたが、最近色合いがマットな感じになってきた」と根岸さん。

器の形も和食器的なものよりも洋食器に近いものに変化。マットな色目は、洋食器風の形状によく合うと思うとおっしゃいました。P1090861_R

− 陶芸をしていて嬉しいことは何ですか?

「毎日作陶をしていて、できなかったことができるようになる成長実感が未だにたくさんあること、それに伴い確実にお客さんが増えてきていることが素直に嬉しい」と根岸さん。

しかし「焼き物の造形に関してはまだまだ自分の納得するものに到達していない」と言い切ります。もっとこの先の世界を模索しているようです。

また違う観点で言うと、家族と長い時間一緒にいられることも嬉しいことのひとつとのこと。

P1090856_R

時折上京するときに訪ねる知人宅の近くの、根津美術館によく行くという根岸さん。 昔の作品は今の生活スタイルにそのままマッチするわけではないが、エッセンスを取り入れて作陶に活かしているそうです。

根岸竜馬さんのうつわが買える店

実は現在常設でおろしているお店はありません。イベントや陶器市で販売するのがメインとのこと。

その数少ないチャンスが春(4/29〜5/7)秋(11月上旬)の益子陶器市です。2017年春の益子陶器市では「TOKO-PARK」エリアに出店しています。ぜひ直接足を運んで作品をご覧ください!

テーブルライフコラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[①関東地方編] 2017 spring」にアクセスと公式情報がまとめられています。

P1090857_R P1090849_RP1090876_R P1090858_R

特徴的な釉薬の妙。P1090872_R

木目の上ではナチュラル感が強いですが、きっとモダンなシチュエーションでも映えるはず。
P1090866_R

マグカップはシンプルな”益子焼”っぽい雰囲気。P1090864_R P1090863_R

益子焼「74工房」
根岸竜馬 
住所:栃木県芳賀郡益子町大沢2224 
ブログ: http://74koubou.exblog.jp/ 
facebookページ:https://www.facebook.com/74koubou/

(取材・撮影テーブルライフ編集部)

READ MORE
うつわ記事

【益子焼特集③】「宮田竜司」ゴールデンウィークに『益子陶器市』で行きたい窯元5選その3

April 27, 2017

宮田竜司(みやたりゅうじ)


P1090882

2017年、今年の「益子陶器市」はGW(ゴールデンウィーク)の4月29日から5月7日まで栃木県益子町で開かれます。実に250軒を超える窯元が集まる陶磁器の郷・益子の中から、ぜひチェックしたい5軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第3弾の「宮田竜司」さんをお送りします。

宮田さんは、益子陶器市では「岩下広場」に出店中! 「速報:先乗りチェック」でレポートしています。また、テーブルライフコラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[①関東地方編] 2017 spring」にアクセスと公式情報がまとめられていますのでご参考にしてくださいね。

 

父の影響で陶芸に興味をもつ

P1090923

宮田さんのお父様は、世田谷に住んでいた人間国宝「原 清」に弟子入りしたい思うほど、陶芸がお好きだったそうです。原先生が 引っ越してしまったため、残念ながら弟子入りの夢は叶わなかったそうですが、そんな父の影響で、子供の頃から陶芸は身近なものでした。その後成人した宮田さんは陶芸家になる事を志し、22歳で益子に来たそうです。

益子では長谷川製陶所で1年半勤務した後、高内秀剛に7年師事。修行時代は先生の作陶を見て、形の取り方、ろくろなどを学びました。師匠から技術面はもちろん、仕事に取り組む姿勢も教わりました。

「失敗を怖がらない。 最後に成功にたどり着くために、失敗は必要なこと。なにかを始めるときは失敗するのが当たり前」

この姿勢を今でも大切にしているそうです。

茶道具との出会い

P1090909昔はオブジェのようなアート作品、投資対象になるような芸術作品を作りたいと思っていたそうです。しかし3、4年前から 茶道をたしなむ方と知り合って、茶道具とふれあっているうちに、お茶の空間を作る「もてなしの心」という考え方に影響を受けました。やがて「茶道具のように、使用しても価値の下がらない物を作りたい」と思うようになりました。

 

 

自分の作りたいもの

P1090900

自分が本当に作りたい器と、お客様に買っていただく器との違いに悩む事もしばしばあるそうです。どうしても自分の作りたい器は「曲(くせ)」が強くなりますが、展示会などでは「曲」がない方が好まれます。自分は「曲」があって男性的でキレがあるもの作りたいが、それではお客様に買っていただけないというのです。このジレンマを埋めたのは、料理人が使う器との出会いでした。

普通の人に使うには、いろいろ使える大きさなど使い勝手が必要で、強い「曲」は必要ない。それは仕方の無い事です。しかし料理屋さんが使うならば、たった一種類の料理を美しく盛りつける器、料理との相性がよければ「曲」が強くてもいいのではないかと思うようになったそうです。

P1090915宮田さんは、料理人とのつながりを大切にしていきたいといいます。日本料理の美しさはもちろんのこと、西洋料理の盛りつけの以外に驚く事も多いそうです。料理人からいろいろな意見をもらって、器のアイディアが産まれる事もあるそうです。

窯を開ける時が一番嫌い

P1090925

宮田さんは他の作業はデーター通りにできるが、竈焚きは開けるまでわからない「窯を開ける瞬間が一番嫌い」といいます。常によい焼き物をストイック追い求める宮田さんの作品は薄く、形も繊細。

益子の土に磁器の土を混ぜて焼いている器は、土物の良さと磁器の良さが共存したセンスのよいルックスが魅力。どんな料理との相性が良いか、想像してみるのも楽しそうですね。一度実物をお手にとって確かめてください。

P1090912P1090921P1090899P1090926P1090916P1090910

○宮田さんのうつわで食べられるお店

「京遊膳かが田」

栃木県宇都宮市上戸祭町63-1 >>食べログ

「Bisteria Meli-Melo (ビステリア メリメロ)」

栃木県宇都宮市西川田本町2-14-11 >>食べログ

「和食 了寛 (リョウカン)」

栃木県宇都宮市吉野町1-7-10 >>食べログ

「Ishimaru Ruelle Kachidoki (イシマル リュエル カチドキ)」 

東京都中央区勝どき3-5-9  >>食べログ

○個展の予定

5月 浦和伊勢丹

8月 益子もえぎ

10月 佳乃や

12月 吉祥寺東急

○宮田さんのうつわが買える店(在庫をご確認の上お出かけください)

「pejite (ペジテ)」

栃木県芳賀郡益子町益子973-6 電話:0285-81-5494 営業11:00-18:00 木曜定休 http://www.pejite-mashiko.com

「うつわのみせ 佳乃や」

益子町益子3169-1 電話:0285-72-8717 営業:10:00~17:00 金曜定休

「うつわ楓」

東京都港区南青山3-5-5 電話:03-3402-8110 営業:12:00~19:00 火曜定休 >>(青山うつわ散歩)

 

作家名:宮田 竜司
住所:栃木県芳賀郡益子町益子小宅974−2(ギャラリーはありません)
電話:0285-72-7939

(取材・写真 テーブルライフ編集部)

READ MORE
うつわ記事

【小石原焼・高取焼特集⑥「マルワ窯」】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その6「マルワ窯」

April 18, 2017

小石原焼 マルワ窯

太田富隆 (おおたとみたか)

IMG_6978

ブルーやレッド、印象的な色彩とフォルムを実現させた技巧派

黒田藩三代光之公が築いた最初の藩用登り窯の遺跡が、陶房の敷地内にある「マルワ窯」。太田富隆さんはその3代目です。

キャリアは窯を継いで25年のベテランですが、作風は伝統的というよりは新しい小石原焼という印象が強いです。

マルワ窯渦巻き

画像出展:縁器屋

世界の陶芸家たちから学んだ独自の技術

富隆さんは有田窯業大学を卒業し窯元に帰ってきてから10年間、修行として先代についてみっちりと伝統的な小石原焼を叩き込みました。そのかたわら、終業後に自分の作品を作陶し、全国の展覧会に応募。その中で出会いが起きました。

P1090482

20歳で大阪民芸館展に出展したとき、その作品を見たアメリカ人陶芸家のリック・アーバン氏が、わざわざ訪ねて来たのです。彼はそのまま1週間滞在して小石原焼を学んで行きましたが、その縁で今度は富隆さんがリックさんを訪問。

半年の修行で、薄く軽い焼き物を作る独自の方法や、ハンドル文化(柄の付け方)を吸収。その後イギリスにも渡り、バーナード・リーチの孫弟子の元で学びました。

P1090465

帰国後「伝統は守っていくが、自分なりの新しい小石原焼を作っていこう」と富隆さんは考えるようになりました。新しいスタイルで物作りをしていく方向性は、この経験によって生み出されたのです。

「もともと様々なことをやってみたいタイプなんです。新しいことをやって見て、また伝統にかえることの繰り返しです。日の目を見ないものもたくさんありました」

P1090463

シャープな形と光沢のある深い色が魅力的なうつわ

富隆さんのうつわで印象的なのは、鮮やかなコバルトブルーのお皿ですね。

「最初はブルーにはまっていましたが、4年ぐらい前から赤に取り組んでいます。色々試していたら、漆塗りのような深い赤が発色したのを偶然とらえることができたのがきっかけです」

まるで大河ドラマで見た信長軍団の甲冑のような色で、カッコがいいですね。

「この色は安定性が悪くて、窯から出して見ないと綺麗に出ているかわからないんです。この赤色がだんだん人気が出てきました」

P1090483

そしてマルワ窯で形として印象的なのうつわは、朝顔のように開いた形の深さのあるお皿です。

「あれは女将が、こんなの作って欲しいっていって来たんですよ」

P1090461

 

当時、お花の先生と定期的にコラボレーションしていて、その水盤として最初は考えられたとか。そして展覧会に出展するなどして現在の形に。

「この形を作るのには、ロクロの技術が必要なんです。下から立ち上がってくる部分から、途中で急に外側に広がっていく形なので、角度が大きく変わるから作っている間に壊れやすく、難しいです」

しかもこれを軽く、重ねられるようにロクロで作るのだからすごいですね。

P1090432

最近はこの赤以外にも、黒・紺そして伝統色とは発色を変えた白で作品を展開している。

そしてこれらをまとめる形で『LINEAGE(リネージュ)』というブランドで発信を開始。

「リネージュというのは、窯跡から出てくる古い小石原焼にも見られる筋模様のことです。今でも刷毛目や飛びカンナなど伝統技法に引き継がれている、こういった條文様(じょうもんよう)を現代の生活にふさわしい新しい形で提案して行きます」

P1090462

伝統技術を生かしながら斬新な色彩・造形を生み出して、確かな技術で使いやすいうつわとして新しい「用の美」を追求する「マルワ窯」。ショップは立地がいいので、「民陶祭」では外せない一軒ですね。

 

窯元名 マルワ窯(太田富隆窯)
 窯主 太田 富隆
 住所 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原892-1
 電話番号 0946-74-2248
 営業時間 9:00〜17:00
 定休日 不定休
 駐車場 有り
 フェイスブック https://www.facebook.com/maruwakama

 

◯太田富隆陶歴

昭和44年 9月8日生まれ
昭和63年 県立有田工業高校窯業科卒業
平成2年 県立有田窯業大学卒業 、マルワ窯に入る
90年国際陶芸展 銀賞
平成3年 米国リック氏と マーク氏のもとで半年間修行
平成6年 英国、故バーナードリーチ氏の足跡をたどり研修
平成7年 西日本陶芸展 文部大臣賞
平成8年 西日本陶芸展には以後4回入選
平成9年 長崎県知事賞 第1席長崎県知事賞
西日本陶芸展 福岡県知事賞
西日本伝統工芸展 入賞 以後2回入選
日本民芸展 労働大臣賞
平成10年 第6回現代陶芸(めん鉢)大賞展 優秀賞
平成11年 日本陶芸展 入賞
九州山口陶磁展 第三席
平成12年 西部工芸展 入賞 
九州山口陶磁展 読売新聞社賞 以後1回受賞
平成13年 日本陶芸展 入選
平成15年 西日本陶芸展 文部科学大臣賞
平成16年 西日本陶芸展 経済産業大臣賞
平成17年 日本工芸伝統工芸展 入選 日本伝統工芸会正会員に認証
平成18年 日本伝統工芸展 入選
平成19年 西日本陶芸選抜三十人展 出展
平成21年 日本伝統工芸展 入選
平成21年 九州国立博物館「工芸のいま伝統と創造」出展
平成22年 日本伝統工芸展 入選
平成25年 福岡県知事注文によりわら刷毛目壺を宮内庁へ献上


○「マルワ窯」のうつわが買えるお店

東峰ムラガールズ アンテナショップ『With+(ウイズプラス)』
福岡市中央区鳥飼3丁目7番21号
Tel: 092-741-5148
Fax: 092-720-9618
Open 10:00〜17:00
定休日 水・日
URL: https://withplus.jimdo.com/

○ギャラリー・ショップ(直営店)

「マルワ窯」のギャラリーショップは1年前に新築されたばかり(2017年現在)。道の駅の前という、大変便利な場所にあります。

P1090407

P1090408

気持ちのいい内装に、さまざまなうつわがディスプレーされています。

P1090412

P1090411

P1090415

軽くて持ちやすい、マグカップには独自の技法が注がれています。

P1090493

P1090492

P1090491

デザイナブルな形のうつわが色々あります。

P1090490

P1090471

P1090473

カラーバリエーションが豊富ですね。

P1090427

P1090459

P1090429

P1090431

薄くて重ねやすいので、収納性がいいのも特徴。

P1090487

P1090434

一瞬の技で書き上げる指絵。技術が光ります。

P1090442

入り口近くには、ちょうど取材日の前日に学校を卒業して窯元に帰ってきたご子息の作品が。小石原焼を学ぶのはこれからということですが、若い力がどのような風を吹かせるのか、これからが楽しみですね。

(取材・写真テーブルライフ)

 

 

READ MORE
うつわ記事

【小石原焼・高取焼特集「上鶴窯」】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その4「上鶴窯」

April 17, 2017

小石原焼 上鶴窯

和田 祐一郎(わだゆういちろう)

スクリーンショット 2017-04-12 12.58.32

2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」はGW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第4弾の「上鶴窯」をお送りします。



伝統技法と流行のファッションを融合させる、小石原焼の新鋭

ギャラリー・ショップに入ると、皿山地区にある唐臼(からうす)の模型が音を立てています。窯を継ぐ前は建築関係で勤めていた、2代目の知人が送ってくれたもの。

窯を継いでまだ4年(2017年時点)。和田祐一郎さんは、小石原焼でもっとも若い作家の一人です。先代のしっかりした技術をリスペクトしながら、フレッシュな感覚でうつわを送り出す注目の窯元です。

VYOlt

窯元を継ぐことになるまで、陶芸はしていなかったという祐一郎さん。

先代の技術を尊敬し、「上鶴窯」らしさの上に自分独自のものを融合させていきたいと考えています。

「うちは白いうつわが多いです。シンプルなものが、料理を引き立てると思うから。父が行ってきたような、伝統的でシンプルな技の上に何ができるかが、今の立ち位置です」

casKr

軽やかな鳥の羽のような刷毛目が「上鶴窯」ならでは

「上鶴窯」の特徴とはどういうところでしょうか?

「父の『飛びカンナ』と『刷毛目』の入りかたを尊敬していて、継承したいと思っています。飛びカンナの入り方は、土の硬さや乾き具合でカンナの持ち方などで変わります。細かくまんべんなくびっしり入れるスタイルが、うちのカンナの特徴です」

IMG_6918

刷毛目はどうですか?

「うちの刷毛目は、父が作り上げた羽のような形をした独特の景色です。これを上手くまねするのが難しくて、まだまだ父のようにはできません。化粧土を真ん中にためるような、はけの動かし方がなかなかうまくいきません」

IMG_6922

ドット柄、バイカラー。流行を取り入れながらも優しいデザイン

先代の技術の域に達するのは、そう簡単ではないといいながらも、若者らしい新しい試みでそれをカバーする魅力的な作品を生み出しています。

「洋服が好きなんです。ですからファッションの流行を焼き物に取り入れてみたいと思って、ドット柄を入れてみました」

なかなか北欧食器につながるセンスです。

17975960_1368072879944715_471242646_o

「伝統的な小石原焼に『らしくないもの』をアクセントに入れてみようと思っています。ストライプを入れてみたり、釉薬で地の色を青くしたりというのも、ファッションの『バイカラー』と言われている色使いが面白いと思って取り入れてみました。

また飛びカンナの部分に色をつけてみたりしていますが、伝統にひと工夫したものもやりたいです」

 

17916902_1368072829944720_454377470_o

若手ならではのチャレンジをしていきたいという守夫さん。いまのライフスタイルにも敏感です。

「少し前まではおもてなしに使えるカップアンドソーサーが出たけれど、いまは自分用のマグカップが出ます。それに合わせられるコースターを作ってみて、動きを見ています」

このようなアイデアは、お客さんと話したことから思いつくのだそうです。

いま作り始めている新しいデザインがあるそうです。

「ストライプ柄と花模様をこれから作ってみようと思っています。まだほかの窯元でもしていない、新しい小石原焼にしたいです」

17976183_1368072863278050_1851224984_o

目指すのは『部屋に飾ってもかっこいいし、使ってもいい』といううつわ。ファッション系の小石原焼にしたいと目標を掲げています。『民陶祭』ではぜひチェックしたいですね。

 

 窯元名 上鶴窯
 窯主 和田 祐一郎
 住所 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原鼓2514-1
 電話番号 0946-74-2097
 営業時間 8:00~17:00
 定休日 不定休
 駐車場 有り
 フェイスブック https://www.facebook.com/kamizurugamamoto/

 

『上鶴窯ギャラリー・ショップの写真』

上鶴窯は国道211号を小石原地区に向かう途中、鶴見窯のお隣です。

Nz7Qg

さまざまなアイテムが、所狭しと並んでいます。

Z19zG

TZ9xd

TBm3o

守夫さんのお知り合いが作ってくれた、「唐臼」(からうす:かつて陶土を砕くため使われた施設。小石原の皿山地区に保存されている)のミニチュアが「コットン!」と音を立てています。

AHoOK

同じ柄で、さまざまな形や大小のサイズ違いで作っています。シリーズでそろえても、混ぜてもマッチするのが嬉しいところ。

bp5N1

fXMeC

7Ogua

平皿、リム皿、浅鉢など、使い勝手のいいうつわたち。

17976403_1368072833278053_1681379073_o

17968182_1367421603343176_2122576533_o (1)

カップ&ソーサーやマグカップ、ジョッキ。マグに合う、コースターがナイス。

17976593_1368072856611384_1437151741_o

htEzB

17975902_1368072859944717_1702189877_o

17902007_1367370120014991_1689640131_o

もちろん和の食器も。茶碗、湯のみ、小鉢、小皿、蕎麦猪口、深鉢などなど。

小物もいろいろあるので、ぜひチェックしたいですね!

vtZT9

 

17976430_1368072869944716_1667345_o

(取材・撮影テーブルライフ編集部)

 

READ MORE
うつわ記事

【小石原焼・高取焼特集⑤「カネハ窯」】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その⑤「カネハ窯」

April 14, 2017

小石原焼 カネハ窯

熊谷裕介 (くまがえゆうすけ)

P1090389

2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」は、GW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。この記事では第5弾の「カネハ窯」をお送りします!

 

農業とデザインをつきつめ、確かな技術で作り上げた「カネハ窯」のうつわ

道の駅でもらえる窯元マップの中でも、一番奥にあるのが「カネハ窯」。山間地の田圃を囲む曲がりくねった山添いの道を辿ると、突然山縁に煙突が現れます。そこに「熊谷製陶所」とあるのが「カネハ窯」です。

少し高台にあるギャラリーショップのテラスからは、小石原の田園風景が一望にできます。カネハ窯はこの田んぼでお米を作りながら作陶を行う、「半農半陶」の窯元なのです。

P1090275

つい半農半陶と聞くと泥臭い感じを受けますが、熊谷裕介さんはイタリアを拠点に活躍した空間デザイナーや大学教授とのプロジェクトで、デザインの本質や小石原焼のアイデンティティについて、若い頃にとことんつきつめた経験の持ち主です。

その知見が確かな手技と結びついたのが、カネハ窯のうつわになっています。

P1090321

目指しているのは、流行に流されない本質的な美しさ。それを「カネハ窯」の特徴、農業=米作りとのかかわりの中で表現しています。

その一端が最近立ち上げたR&Cというシリーズ。これはお米、ご飯粒を味わってもらうために作った、ごはん茶碗のブランドです。

灰釉はギャラリーや自宅の薪ストーブからでた灰を使い、鉄釉は創業以来から用いられた窯元の個性。それらを小石原焼の技法を駆使して、ごはん茶碗として極められたデザインに落とし込んでいます。

P1090336

陶器は遺跡から発掘されるように、時代を超えて長持ちする道具。だからこそ、本質的なデザインや、和食器の美しい形を大切にしたいと考えます。

知らなかった! 和食器と洋食器の本当の違い

ー和食器の形ってどういう特徴があるんですか?

和食器は「手に持って使ううつわ」で洋食器は「置いたままで使ううつわ」とよく言いますが、それはどういうことでしょう?

P1090344

持ちやすくするには、うつわの下にすっと指が入らなければいけません。ですから平皿といっても和食器は必ず湾曲していますし、高台(こうだい:うつわの下にある低い足の部分)は中心の近くにあります。いっぽう洋食器ではナイフフォークで食べ物を切るので、端っこにぎゅっと力をかけても器が安定するように、リムの下あたりのかなり外側に高台があります 。形も湾曲はしないで、洋食器ではリムの近くまでたいらです。

P1090281

こうした豊富な知見と確かなロクロの技術が、「カネハ窯」の綺麗なフォルムのうつわを生み出しています。

手にとって感じたい、確かな技術が生み出したうつわ達

前出のプロジェクト時代に生み出した、大きな四つ葉のクローバーのようなお皿は、ロクロで4枚のお皿を作ってからヘリを切って合わせる。正確に同じ皿を挽くことができないと、切り口はちゃんと合いません。

P1090300

裕介さんは驚いたことに、洋皿を作るときに高台も一緒に粘土から引き出します。普通は「ベタ皿」といって裏がたいらのものを作り、そのままか高台を付けたり、削りだしたりします。ロクロで挽いた部分は土が締まって強くなり、薄く作れるので軽くなります。そして、工程が一度ですむので早くたくさん作れます。小石原焼は型を使わない手作りでも、量を作れるように技術を磨いてきたといいますが、この裕介さんの技術には驚いてしまいました。

カネハ窯ではR&C(Rice&Ceramic)のブランドで、ごはん茶碗やドンブリと共にこの窯元が栽培したお米も販売しています。

お米を美味しくする寒暖差の大きい気候と、上流に民家のない綺麗な山水で育った「夢つくし」。もちもち感のある、福岡県ブランドのお米です。5キロ2,430円、10キロ4,860円。

P1090399

ごはんを食べるときに背筋が伸びて美味しく食べられるよう、すっとお茶碗が手に取れる高めの高台になったR&Cのうつわで食べてみたいですね。

お米は店頭限定でお試し3合300円もありますので、民陶祭のときは忘れずゲットしたいですね!

 

 窯元名 カネハ窯
 窯主 熊谷 泰生・裕介
 住所 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原113
 電話番号 0946-74-2203
 営業時間 9:00~17:00
 定休日 年中無休
 駐車場 有り
 ホームページ http://www.koishiwara.com/
 フェイスブック https://ja-jp.facebook.com/kanehagama/

○熊谷祐介陶歴

昭和47年 カネハ窯三代目として誕生
平成8年 九州産業大学芸術学部デザイン学科卒業
カネハ窯で作陶を始める
平成16年 第21回小石原焼伝統的工芸展 福岡県知事賞受賞
平成18年 第30回福岡県伝統的工芸品展 福岡県知事賞受賞
平成21年 第33回福岡県伝統的工芸品展 商工連合会会長賞受賞
平成25年 福岡県より 激励賞 受賞

○「カネハ窯」のうつわが買えるお店

東峰ムラガールズ アンテナショップ『With+(ウイズプラス)』

福岡市中央区鳥飼3丁目7番21号
Tel: 092-741-5148
Fax: 092-720-9618
Open 10:00〜17:00
定休日 水・日
URL: https://withplus.jimdo.com/

○ギャラリー・ショップ(直営店)

取材の日は三月上旬、予想外の大雪。本来なら、ここから田園風景が見渡せます。

P1090279

入り口には「ご自由にお入りください」の看板が。

P1090374

ギャラリーショップは山盛りの作品。左手にさっきの、田園を眺めながら休めるカウンターと、外にテラスがあります。

P1090380

P1090378

P1090376

P1090373

現代的なテイストはもちろん、伝統の柄もしっかりそろいます。平皿、プレートともに柄とサイズが豊富です。

P1090310

P1090311

P1090312

P1090334

P1090326

取手のないカップ&ソーサーが面白いですね。フタ付きのもあります。飲み物だけでなく、小鉢やデザートにも使えそう。

P1090319

P1090369

P1090314

鉄釉や掛け合わせもおしゃれです。写真以外の形もいろいろあります。

P1090354

P1090368

伝統の柄も種類が多く、他と合わせやすいのも魅力的です。

P1090343

P1090372

P1090356

P1090365

P1090366

P1090341

窯元推しの、御飯茶碗とドンブリたち。R&Cブランドのうつわです。

P1090337

P1090299

P1090344

小物もいろいろあって、楽しいですね。

P1090367

P1090370

P1090322

他の窯元からは少し離れていますが、グーグルマップでナビすればちゃんと連れて行ってくれます。
小石原焼は、ここで採れる陶土と化粧土、地元の藁と木の灰で焼かれている地域に根付いた文化。それが実感できる、田園の窯元にぜひ足を伸ばしてくださいね。

(取材・撮影テーブルライフ編集部)

 

READ MORE
うつわの産地

【小石原焼・高取焼特集③「鶴見窯」】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その3「鶴見窯」

April 14, 2017

小石原焼 鶴見窯

和田義弘

P1080994

2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」はGW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第三弾は「鶴見窯」をお送りします。

P1090055

新しい小石原焼を牽引する、若手のトップランナー

小石原焼が元気がいいのは、若手の作家が活躍しているからです。2代目、3代目にが戻ってきて、伝統を活かしながら現代的な食器を焼いて人気になっています。

鶴見窯の和田義弘さんもそんなひとり。モノトーンの渦巻き模様や、シンプルで軽い飛びカンナの入れ方で小石原焼に新風を吹き込みました。

P1090077

もともと義弘さんは体育教師になろうと思っていたそうですが、途中で方向転換。大学進学をやめて、京都の伝統工芸の学校で焼き物の勉強を始めました。

「進路にだけでなく、私がしていることに関して父は何も言わないです。好きなようにさせてもらっています。本当はもう少しアドバイスして欲しいんですが」

「京都の伝統工芸専門学校で学んだあといったん帰ってきたら、そのまま出られなくなってしまって」と笑う義弘さん。同じ頃に同級生たちが小石原に帰ってきたのも、ここで頑張るきっかけになったそうです。

P1090082

「周りにすごい先輩たちがいっぱいいたから、遊びに行って見せてもらったり。どう作るか聞いたりしました。作りきれないけどとにかくやってみました」

京都で学んだので、帰ってきた頃は手書きで「赤絵」の絵付けもしていましたが、転機は東京のイベントでの体験でした。

挑戦の気持ちも、新しいアイデアも、お客からもらった

イベントに来たお客様に、歴史的に関係の深い「小鹿田焼(おんたやき)」と間違われてしまったのです。小鹿田焼は古くからの伝統の形を変えないのが身上。それなら小石原焼はもっと現代的に変えてみよう。そういう挑戦を始めたのが16年前、二十歳の頃だったそうです。

P1090074

お客の中には、飛びカンナの入り方がぎっしりすぎて息苦しいという人もいました。そういう感想を聞いて軽快な感じを目指そうと、色々な新しい試みを始めます。

飛びカンナは間を開けたり、少なく入れてみると余白の美やシンプルさがきわ立ちモダンな表情が生まれました。

「ドット飛びカンナ」や、光沢のある黒を使った新しい小石原焼は彼の手から誕生したのです。

P1090082

「もともと黒い化粧土を持っていたので、黒い飛びカンナを作ったり、渦模様を入れました。これは賛否両論で、好き嫌いがはっきり別れました。斬新な表現も、定番になるまで色々試してみています。

黒化粧土は父の代から使っていたのですが、かすれるように入れていたのをキレイに、ツヤも出るようにしています」

京都仕込みなのでもともと薄く作っていたところはありましたが、さらに重量も軽さを意識するように。

驚異の新作発表ペースで、ますます増える定番アイテム

どんなものを作ったらいいかお客様に聞きながら、どんどんアイテム数は膨れあがるいっぽう。AとBがあると、その中間が欲しいとよく言われるのが原因。

とはいえ自分で考えたものを好き勝手に作ってみて、受け入れらないときはどこが悪かったのかを追求して手直しを続ける確かな作り手として、日々を重ねています。

P1090031

年2回の陶器市「民陶祭」にサイクルを合わせて新作を発表しているが、アイテムだけでなくデザイン柄もバリエーションが増え続けているようです。

それは例えば、渦模様の入れ方を変えると、飛びカンナの入れ方も自然と変わってくるということ。

「何となくしているんですが、渦巻きの入れ方をいろいろ強弱をつけているんですよ。これは少し細く入れておるんですが、その時は飛びかんなはドットにしています。

もっと荒々しい色のつけ方をすると、飛びカンナも荒々しくなりますね」

黒x白のツートーンだけでなく、様々な色焼も登場しています。

「焼き物用の顔料があって白土に混ぜて色のついた生地を作るんです。それに飛びカンナなどを入れて、透明の釉薬やベージュの釉薬、白いマットになる釉薬をかけるなどして、種類がどんどん増えて行ってしまうんです」

でも、と前置きして「種類の多さを作り出せるから、今のポジションを守れっているのかな」

P1080985

「これみたら鶴見というのもあるんだけど、定番だけでもいろいろありすぎて。

黒x白を見てうちと思っていただけるところはあるのだけど、誰にでもできるので同じようなものは出てきています。

どちらが先とかはわからなくなってくるので、ネーミングをつけて何とかシリーズとかやっていた方がわかりやすいのかな」

元気のいい小石原焼だからこそ、産地内競争も厳しそうですね。

P1080996

変わった形の焼き物を見つけました。「何ですか? これは」

「引き出しの取っ手何です。もう商品として、家具屋さんに卸しています。うちの店にある、棚の引き出しの取っ手もみんなこれに換えます」

応接のテーブルには、コーディネーターがゼッタイ喜ぶスタイリッシュな陶板が何パターンが置かれていたり、今後はうつわ以外も活躍しそうな予感です。

 窯元名 鶴見窯
 窯主 和田 義弘
 住所 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原2443
 電話番号 0946-74-2552
 営業時間 9:00~18:00
 定休日 不定休
 ホームページ http://www.tsurumigama.com/
  フェイスブック https://www.facebook.com/tsurumigama/

○和田義弘経歴

昭和49年  父米敏が窯を開く
昭和54年  小石原で生まれる
平成10年  大分県立日田高校卒業
平成12年  京都伝統工芸専門学校卒業
小石原で作陶を始める
平成13年  全国伝統的工芸品展入選
      全国伝統的工芸品展入選
      福岡県伝統工芸品展入賞
平成14年  全国伝統工芸品展入選
      金沢わん・ONE大賞入選
      福岡県伝統工芸展入賞
平成15年  金沢わん・ONE大賞入選
      ながさき陶磁展入選
      西日本陶芸展入選
      福岡県伝統工芸展入賞
平成16年  全国伝統的工芸品展入選
平成18年  福岡県伝統工芸品展入賞
平成23年  小石原焼伝統的工芸品展入賞

○「鶴見窯」のうつわが買えるお店

東峰ムラガールズ アンテナショップ『With+(ウイズプラス)』

福岡市中央区鳥飼3丁目7番21号
Tel: 092-741-5148
Fax: 092-720-9618
Open 10:00〜17:00
定休日 水・日
URL: https://withplus.jimdo.com/

○個展・展示会の予定

第10回九州窯元行列in串間

開催期間:2017年5月26日(金)~28日(日)
■26日(金) 9:00~18:00
■27日(土) 9:00~20:00 *夕市開催17:30~20:30
■28日(日) 9:00~17:00

開催地:旧吉松家住宅 周辺

宮崎県串間市西方5509−イ 旧吉松家住宅

【お問い合わせ】串間商工会議所TEL:0987-72-0254

ホームページ:http://kushima-yeg.com/20th/

○ギャラリー・ショップ(直営店)

小石原焼の窯元は、ほとんど窯場に隣接してショップを併設しています。

P1090056

玄関にある「七窯土」とは、志を同じくする窯元たちのグループです。

https://www.facebook.com/nanakama/

P1090059

中は新作や定番がたくさん!

P1090067

P1090068

P1090037

もちろん窯元直売の「小石原価格」です(^^)

P1090025

マットな色調のシリーズも登場。

P1090020

こんな長皿や、オーバル皿も。

P1090027

P1090007

指描きや、刷毛目、筋描きの合わせ技。

P1090003

まだまだあります。

P1080998

P1090019

カップ類です。

P1090023

P1090029

小物もこのセンス。

P1080995

小石原地区に登っていく街道の途中に、「上鶴窯」「高取焼宗家」と並んで立っています。「民陶祭」のときは、このエリアも見逃せませんね。

(取材・撮影テーブルライフ編集部)

READ MORE
うつわの産地

【小石原焼・高取焼特集】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その2「圭秀窯」

April 08, 2017

小石原焼 圭秀窯(けいしゅうがま)

梶原 久(かじわらひさし)

P1080927

2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」はGW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第2弾の「圭秀窯」をお送りします。

【小石原焼の関連記事】

  1. 通販で買えるオススメ小石原焼(こいしわらやき)窯元 10選
  2. 【保存版】小石原焼の陶芸体験・作家窯元まとめ
  3. 秋の陶器市(陶器まつり) 全国らくらく行き方&スケジュールまとめ 【2017年10月編①】
  4. 小石原焼・高取焼窯元インタビュー特集

【注目】テーブルライフストアがOPEN! ー圭秀窯のおしゃれな小石原焼の取り扱いあります!
もっと食器の記事を読みたい人へ!「テーブルライフコラム」のメニューはこちら

 

思わず手に取ってしまう、キレイな飴釉と白釉

「圭秀窯」の焼き物は印象的です。トパーズをもっと深くしたような色の、飴釉のうつわたち。そして化粧土の白い焼き物。形も和食器なのにどこか現代的。

うつわひとつだけでも魅力的ですが、順に買い増やしていきたくなる統一感もあります。

IMG_6823

飴釉は小石原焼でも伝統的に使っていますが、「圭秀窯」は高取焼の伝統を引き継いだものです。

さびの中に優しさ・華やかさのある,明るく静かな風情を「綺麗サビ」といい、高取焼宗家から独立した先代がおこした「圭秀窯」の飴釉はこの遠州流茶道の美意識をたたえています。二代目の梶原久さんも高取焼の「鬼丸雪山窯」修行をおさめて、20xx年に圭秀窯を継ました。先代は今でも現役で作陶し、小石原ポタリーに焼き物を提供しています。

陶房とショップは小石原より少し手前、小石原地区に登っていく県道の途中に数軒の窯元とかたまって並んでいます。目印はクラシックな郵便ポストです。

P1080968

店内を見回して目につくのは、「綺麗サビ」を受け継いだ印象的な飴釉。それ以外は、化粧土を使った白い器。ほとんど色はこの二つしかないのに、バラエティーに富んだうつわの数々を展開しています。

取材に伺った時、久さんは窯詰めの佳境で大変忙しい時でした。女将さんは福岡マリンメッセで開かれる「陶磁器メッセ」の荷物の準備中。

 

じつは小石原焼の隠れた特徴は、どの窯元でも女将さんやお母さんがうつわのプロデュースに関わっている点です。あたらしいうつわの提案が女将さんからご主人にされることも多いそうです。この取材では二人からお話をお聞きしました。

P1080970


薄くて軽い、女性の使いやすさを追求

「圭秀窯」のうつわの形は定番のものでも、どこかファルムにオリジナリティを感じますね。

「シンプルが一番だと思っています。うつわは料理の引き立て役だからなるべくシンプルなほうがいい。日常のうつわを使うのは主婦の女性たちだから、毎日の負担にならないようになるべく軽いうつわが作りたいです。

例えばプレートは、うちでは「削り」をしないので、軽いうつわが作れます。そして洗いやすさや、収納も考えて、スタッキングできるように試作を重ねて作っています」

「削り」とは、ろくろを引くときに薄く引くと崩れやすいので厚めにひいて、半乾きのときにへらで外側を削って薄くすること。ろくろ引きだけで作ったうつわは、土が締まって軽くなのです。

P1080954

女性の使い勝手を大切にしているせいか、小ぶりの食器が多いような気がしますね。

「そうでもないですよ。最近はワンプレート用のお皿が求められているので、少し大き目のものを焼いています。うちは日用雑器を作っているので、”いまの使われ方”にあったサイズにしています」

先代と久さんが修行した高取焼は、茶道の遠州流で使われる茶器を焼いています。しかし、「圭秀窯」は日用雑器を作る民陶窯なのです。

「催事などのイベントで出会った方や、お店にいらっしゃったお客様から、いろいろな要望をお聞きします。お客様から学ばせてもらっているんです。そして試作を何度も繰り返して作り上げます。今回の新作のコップもまだまだ試作段階です」

それぞれのうつわに「ちょっとしたコンセプト」

数年前から久さんは「圭秀窯」第三の色目として、「焼き締め」を取り入れています。新作のコップは外側の中央付近に焼き締めの帯を作り、そこにスジ彫りを施しているもの。

P1080912

「使い勝手、収納、色味、を試行錯誤中です。今回窯に入っているものは、重ねても柄が当たらないように形を変えています。それをsnsにあげて、またお客さんの声を聞いてみたいですね」

P1080908

「私がバリエーションが好きだから」と、皿などは家庭ごとに使う環境が違うのでよく大中小のバリエーションで作っているそう。

またそれぞれのうつわには、ちょっとずつコンセプトをもたせているそうです。

「例えばフラットなお皿は”ケーキを盛って綺麗なように”と、それぞれ使うシーンや役割を考えて、そのときに料理が映えるコンセプトで作ります」

P1080938

もちろん手間をかけることも惜しみません。

「大きいものはすぐ乾かすと歪むので、外の日陰でゆっくり2週間かけて乾かしながら毎日叩いて歪みを矯正するんですよ。それだけ時間と手間がかかるんですが、そういうこともを知ってもらいたくて発信しています。花形も時間がかかります。型を押してから時間をおいて、また押すことを繰り返しています」

この窯元の象徴とも言える綺麗な飴釉は、先代が調合しています。

「白釉は藁白を使っています。うちの白釉は真っ白ではなく、青みがかったグレーです。料理と合わせやすい色この色は父の時から、うちの色です」

P1080971


先代から「変わらないこと」と当代が「始めたもの」

先代はフードコーディネーター長尾智子さんとコラボした人気のブランド「小石原ポタリー」の製作に参加しています。

「上の世代の職人ですが、若いデザイナーの方に指導されて作っています。サイズの指定が厳密で大変なんですよ。でもポタリ–でデザイナーの方達と交流して、良い点がありました」

それは、どういうところでしょうか?

「父は高取焼一本で、なぜそれに刷毛目を入れるのかなど意見がありましたが、こちらに対する理解ができてきたみたいです」

IMG_6822

今後についてどんなことをしていきたいですか?

「すぐの話ですが、青年部で共同で焚く登り窯が楽しみです。2月に予定していたのですが、大雪で延期になってしまいました。薪で焚くたった年二回のチャンスなので、焼き締めなど薪でしかできないものを用意しています」

記事がリリースされた頃にはもう焼かれて、できているかもしれませんね。

この日「圭秀窯」のガス窯に詰められていた作品の間に、小さな「鯉のぼり」の小物を見つけました。箸置きなど小物は奥さんが作っているそうで、そういえば広島出身とおっしゃっていましたっけ。

P1080924

これからもお二人が送り出すキレイでセンスの良い小石原・高取焼に注目したいですね。

(取材・写真:テーブルライフ編集部)

 

 窯元名  圭秀窯
 窯主   梶原 久
 住所   福岡県朝倉郡東峰村大字小石原2346-1
 電話番号 0946-74-2127
 営業時間 9:00~17:00
 定休日   不定休
 ホームページ http://keishuugama-koishiwara.jimdo.com/
 フェイスブック
 https://www.facebook.com/%E5%B0%8F%E7%9F%B3%E5%8E%9F-%E5%9C%AD%E7%A7%80%E7%AA%AF-183096325095579/

○梶原久略歴

昭和58年 圭秀窯長男として産まれる

平成14年 高取焼鬼丸碧山氏に師事

平成18年 第30回福岡県伝統的工芸展 NHK福岡放送局長賞 受賞

平成24年 第54回日本民芸公募展 経済産業省商務情報政策局長賞 受賞

平成24年 福岡県美術展 入選

平成25年 福岡県美術展 入選



○買えるお店

東峰ムラガールズ アンテナショップ『With+(ウイズプラス)』

福岡市中央区鳥飼3丁目7番21号
Tel: 092-741-5148
Fax: 092-720-9618
Open 10:00〜17:00
定休日 水・日
URL: https://withplus.jimdo.com/

北欧雑貨と暮らしの道具『 lotta』

兵庫県神戸市中央区栄町通3-1-11 乙仲アパートメント 1F
Tel/FAX 078-599-5355
Open 11:00 〜 19:00
定休日 水曜日・不定休
URL: http://www.web-lotta.com/?mode=f1

メゾン オルネ ド フォイユ

東京都渋谷区渋谷2-3-3 青山Oビル1F
Tel.03-3499-0140
Open 11:00~19:30(日祝~19:00)
定休日 月曜(祝日の場合は営業)
URL: http://www.ornedefeuilles.com/

○個展・展示会の予定

5月3〜5日 『民陶際』

7月 東京

○うつわの写真

湯のみと菓子皿。白釉はわざとムラにしてクラフト感が出ています。

IMG_6830

半円の刷毛目菓子皿はよく見るとクジャクになっています。こんな遊び心が楽しいな。

IMG_6826

重ねてしまえる浅鉢、いやパスタやカレー用としても便利そう。

P1080958

柄があって持ちやすい納豆鉢。や一人用のごますり鉢になるし、スープを入れてもいいかも。

P1080943

中が素焼きになっている、おひつ。フタは独立してお皿にもなります。

P1080959

カワイイ筋目のすり鉢。サラダボウルにしてもいいですね。

P1080941

梶原夫妻のお子さんが実際に使いながら使いやすい「子供用食器」を作り上げました。これも人気です。

P1080944

【小石原焼の関連記事】

  1. 通販で買えるオススメ小石原焼(こいしわらやき)窯元 10選
  2. 【保存版】小石原焼の陶芸体験・作家窯元まとめ
  3. 秋の陶器市(陶器まつり) 全国らくらく行き方&スケジュールまとめ 【2017年10月編①】
  4. 小石原焼・高取焼窯元インタビュー特集

【注目】テーブルライフストアがOPEN! ー圭秀窯のおしゃれな小石原焼の取り扱いあります!
もっと食器の記事を読みたい人へ!「テーブルライフコラム」のメニューはこちら

○「圭秀窯」の食器コーディネート写真集はコチラ

https://table-life.com/posts/search/?q=%E5%9C%AD%E7%A7%80%E7%AA%AF

keishupasta

[取材・編集 テーブルライフ編集部]






READ MORE
うつわ記事

【小石原焼・高取焼特集】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その1「マルダイ窯」

March 30, 2017

小石原焼 マルダイ窯
太田万弥(おおたかずや)

 P1080738

2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」はGW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。これから数日おきに公開いたします。

 

伝統を現代の食卓に生かす「用の美」を追求する歴史ある窯元

室町時代に始まったといわれる小石原焼。その発祥の地であり中心地であり続けている、皿山地区のなかほどに「マルダイ窯」はあります。

2017年の3月、なごり雪が舞う中をこの窯元にお邪魔して、窯主の太田万弥さんに話をお聞きしました。
皿山の石畳道から少しだけ奥まったところに見える、茅葺の古民家。そこがマルダイ窯のギャラリーショップ。ダムに沈む運命だった庄屋のお屋敷を、先代が移築したものだそうです。
左手に新築のショップギャラリーがあり、右手の古民家ギャラリーと中で繋がっています。
ギャラリーに入ると、まず目につくのは正面の季節のコーディネート。周りにはぐるっと作品が並べられています。

P1080889

 

 

P1080758

ショップの奥が隣の茅葺古民家に繋がっています。土間は先代までの作品のギャラリー。座敷は勝手に上がれませんが、そこにも昔ながらの大皿やつぼが飾られています。そして、見上げると照らし出されているのは釘を使わず組み上げられた大屋根の梁。この建物は築350年。庄屋の屋敷の一部だったという風格が感じられます。
この建物の右手を少し登った敷地内には、窯と陶房が構えられています。

P1080731

 

モダンで使い勝手の良いうつわは、伝統と日々の暮らしのこだわりから生まれる

この地で江戸時代の小石原焼創生の頃から、窯元として300年の歴史を紡いできたマルダイ窯。太田万弥さんは15代目の当主です。

現在50軒もの窯がある小石原焼ですが、もともと古くから続く小石原焼の窯元は10軒ほど。それ以外は2代目、3代目の新しい窯元です。おなじ小石原焼とはいえ、その作風は様々。その中でマルダイ窯のうつわは、やはり長い歴史のせいかオーソドックスな小石原焼の伝統を引き継いだスジの良さがにじみ出ています。

P1080769

とはいえ「変えることを許されない小鹿田焼(おんたやき)とくらべて、小石原焼には自由さがあり、新しい工夫ができるのがお客さんにとっていいと思う」とおっしゃる万弥さん。
新しい形のうつわを試作しては家族の生活の中で使い勝手を確かめて、売り物なるまでに何度も手直しを繰り返す。民陶のこだわりの精神が生きています。
郷土料理の名人と地元女子に慕われる女将との二人三脚で、使い勝手のいい日常のうつわを工夫し続けています。

P1080743

見るだけで区別できる!? マルダイ窯の特徴

小石原焼を特徴付けている技法は6種類。「飛び鉋(かんな)」「刷毛目(はけめ)」「櫛目(くしめ)」「指描(ゆびかき)」「掛け流し」「打掛け」。とくに最初の4つは、小石原で白い化粧土が取れたことから生まれました。シンプルなモダンさがあり、人気の柄です。

P1080750

「飛び鉋は入れる人によって強さや間隔が全然違います。うちのものはカンナの模様のひとつひとつが細長くて、幅が長いのが特徴。これは当家の伝統として残していきたい」
地元の焼き物関係者が見れば、飛び鉋ひとつでどこの窯元かわかるとか。

また、この地に小石原焼が生まれた理由は、陶土と化粧土が取れたから。小石原の土を使うことが、小石原の定義となっています。陶土はいまでも組合によって、窯元が共同で国有林を切り開いて採取しているそうです。

P1080740

「もともと小石原の化粧土は、白といっても少しくすんでいて黄色味かかったクリーム色なんですよ。いま白いお皿が人気で売れるので、真っ白い土を使うところが多くなってしまいました。いまでも小石原の化粧土で焼いているのは何軒かになってしまいましたが、うちではこの色を大事に守ってゆきたいです」
マルダイ窯に見られる伝統的な小石原の化粧土の色は、しっとりと優しい乳白色。手に取ると、ゆっくり気分が落ち着く感じがしますね。

P1080763

長い歴史のある窯元に生まれて、こういう「家の特徴」を子供の時から叩き込まれてきたのかとお聞きすると、意外ですが当代は他の窯元から養子でいらっしゃったそうです。しかもその当時先代は病気で、直接教わることはできなかったのです。
「自分が育った窯は飛び鉋などは作っていなかったので、周囲の先輩たちを訪ねて一から教えてもらいました。皆さん自分の技術に自信があるから平気で見せて教えてくれます」
どんなに真似しても、全く同じようにはならないし、やはり作家ごとの個性が出るのだそうです。
「しかし窯元として家の特徴は残していきたいと思うので、家の古いやきものを真似することで身につけてきました」

P1080753

化粧土が模様を奏でる。真っ白なお皿から躍動する刷毛目が生まれる瞬間

ーーどの技法がお好きですか?
「刷毛目です。これを施すとき刷毛で描くのではなく、化粧土を寄せて“たまり”を作るんです。ですから触ってみると、ボコボコと立体的になっているのがわかります。
いい刷毛目模様は”いきている刷毛目”といって、動きがあります。この窯にきて13年、刷毛目は満足いくものができるようになったが、飛び鉋はまだまだだと感じます」
また、ロクロの挽き方にもこだわりがある。
「うちはなるべく薄く引きます。これは土の水分などを間違うと作っている間に落ち(=壊れ)安いんです。厚めに挽いて高台を削り出す方法だと壊れにくいですが、出来上がりの重さや手の馴染み方が変わってきます」

30年以上の時を超えて、登り窯の復活

ーー今後はどのような作陶活動をなさる予定でしょう。
「実は去年(2016年)暮れに、登り窯を新しく築き直しました。もう30年使われてなかった5袋の大きい窯を解体して、3袋の小さい登り窯を作ったんです。空焼きが終わりましたから、いよいよこれで窯焼したいです」

P1080872
登り窯はいくつかの部屋が繋がった形になっていますが、これを袋と言います。
「登り窯ひと袋には今使っているガス窯より作品が入るので、3袋分つくりためるのが大変です。かつては大勢の職人で作っていましたが今は女将と二人で作っています。イベントなどに商品を出さなくてはいけないなど納期のある仕事が忙しくて、それに合わせてガス窯で焚いてしまうのでなかなか登り窯で炊けません」

登り窯で焚いた焼き物は、釉薬が流れるなどガス窯では出せない味がでます。この登り窯から作品が生まれるのが、とても楽しみですね。

P1080766

太田万弥さんと女将さんのお二人が一番嬉しいことは、お客様がリピートしてくれることだそうです。

「”使っていたお茶碗が割れてしまったんですけれど、これが好きなので同じのが欲しい”と言われると、そんなに気に入ってくださったんだと嬉しくなります。そのうつわの魅力を、お客様から教えていただくことが多いです」

小石原焼の良さはロクロ挽きで、一個から注文にも対応してくれること。

「在庫がなくても、長くて二ヶ月、待ってもらえればお作りします」

これはありがたいですね。

P1080764

自分の手に馴染むうつわを見つけて、じっくり時間をかけてお付き合いしたい。そう思わせてくれたマルダイ窯でした。

 

(取材・写真:テーブルライフ編集部)

窯元名   マルダイ窯
 窯主    太田 万弥
 住所  福岡県朝倉郡東峰村大字小石原766
 電話番号  0946-74-2031
 ショップ営業時間  9:00~17:00
 定休日  不定休
 ブログ  http://blog.goo.ne.jp/marudaigamanon
 フェイスブック https://www.facebook.com/marudaigama/

太田万弥略歴

平成3年

 福岡県立浮羽高等学校卒業

平成15年

 第19回小石原焼伝統工芸展 大賞

平成16年

 第58回福岡県美術展覧会 入選

 第24回西日本陶芸美術展 入選

平成17年

 第29回全国伝統的工芸品公募展 入選

 第25回西日本陶芸美術展 優秀賞

平成18年

 第30回全国伝統的工芸品公募展 入選

 第26回西日本陶芸美術展 入選

平成19年

 第31回全国伝統的工芸品公募展 入選

平成20年

 第27回西日本陶芸美術展 入選

平成22年

 第28回西日本陶芸美術展 入選

 

『マルダイ窯のうつわで食べられるお店』

「茶房武蔵野文庫」
武蔵野市吉祥寺本町2ー13ー4
0422ー22ー9107
9時30分~22時まで
月曜定休
http://www.musashino-bunko.com/flash/pages/mokuji.html
(うつわの購入もできます)

○買えるお店

東峰ムラガールズ アンテナショップ『With+(ウイズプラス)』

福岡市中央区鳥飼3丁目7番21号
Tel: 092-741-5148
Fax: 092-720-9618
Open 10:00〜17:00
定休日 水・日
URL: https://withplus.jimdo.com/

○個展・展示会の予定

2017年4月12〜17日 銀座「ギャラリーおかりや」
<松崎芙美子と仲間たち〜小石原焼の若いふたりとともに〜>
http://www.g-okariya.co.jp/schedules/index/48

住所:東京都中央区銀座4-3-5 銀座AHビル B2F (メトロ銀座駅から徒歩約2分)

電話:03-3535-5321

○うつわの写真

P1080744

 

P1080748

 

P1080751

 

P1080765

(終わり)

 

 

READ MORE
12