暮らしをグレードアップする憧れの北欧食器 、アラビアの代表的なシリーズを一挙解説

北欧を代表するブランド「Arabia(アラビア)」

北欧好きでない方にも、よく知られているブランドが「Arabia(アラビア)」です。とくにParatiisi(パラティッシ)シリーズは、ドラマや雑誌などにもよく登場するので、名前を知らなくても目にしたことがある人は多いはず。
このパラティッシは1873年11月、スウェーデンの「ロールストランド」社が、フィンランドのヘルシンキ郊外にあるアラビア地区に設立した製陶所、「アラビア」窯で作られました。

引用画像:http://www.tokyo21.jpn.org/arabia-logo/

アラビアの歴史

1900年の初め頃まで「アラビア」窯では、主にロシア向けの日用食器、衛生陶器、銅版転写によるディナーセットを製造していましたが、独自の技術やデザインを研究を怠りませんでした。
そして、ロシアからフィンランドが独立する1年前の1916年に、「ロールストランド」社から独立。フィンランドの国民的製陶所として、歩み始めたのです。

アラビアを代表するシリーズ

1.パラティッシシリーズ

2.ESTERI・エステリシリーズ

3.24hTUOKIO・24hトゥオキオ

4.MOOMIN・ムーミン

5.Colors・カラーズ

6.Keto orvokki・ケト オルヴォッキ

7.KoKo・ココ

8.Piilopaikka・ピーロパイッカ

引用画像:https://www.prokitchen.co.jp


1.PARATIISI(パラティッシ)シリーズ

北欧食器の代表といってもいいARABIA(アラビア)のパラティッシシリーズ。1969年、アラビア社のデザイナービルガー・カイピアイネンによってデザインされました。Paratiiそれ以来、フィンランドのみならず世界中で愛されてきました。
パラティッシとは、フィンランド語で「楽園」の意味。日本には馴染みのないエキゾチックな雰囲気がある、瑞々しい植物の上品な絵柄が特徴です。3種類(イエロー、ブラック、パープル)のカラーがあり、夏から冬へと移り変わる自然の美しさを描いています。イエローは夏の明るい日、ブラックの静寂は冬、パープルは夏から冬へと移り変わる途中の季節を思わせてくれます。色々なサイズがありますが、27cmサイズのプレートをパスタ皿、カレー皿やワンプレートとして使用している人も多く、丈夫なので1つは持っていたいアイテムです。

引用画像:http://www.hushykke.com

イエローパラティッシ

1968年、パラティッシの中で一番最初に作られました。鮮やかな黄色を部分づかいしているブルーとイエローのパラティッシは、食器のベースカラーとなっている白と相性が良い食器です。明るいイエローカラーを取り入れた食器は食卓を明るく楽しい雰囲気に仕上げてくれそうですね。

引用画像:https://www.scandex.jp

ブラックパラティッシ

コレクターから通称「ブラパラ」といわれているブラックパラティッシ。イエローパラティッシから4年後の1972年に販売されました。幾度の生産中止になりながらも、その人気は衰える事なくたびたび復刻されています。 あたたかなアイボリーの陶肌が引き立つブラックパラティッシは、黒やアイボリーのテーブルウェアとの相性はもちろんの事、赤やオレンジ、ブルーベリー色などお花やフルーツにありそうな色を差し色に使ってコーディネートを楽しめます。

引用画像:http://www.hushykke.com/?pid=84979663

パープルパラティッシ

パープルパラティッシはフィンランドの有名大手百貨店「ストックマン」が、創業150年の記念として2012年に限定カラーとして発売しました。販売と同時に日本でもすぐに完売、そこからさらにパラティッシ人気が高まったといわれています。今では時々ですが数量限定で販売されることもありますが、一番手に入れにくいとわれています。パープルやグリーンベースのテーブルクロスで大人の雰囲気に仕上げたいですね。

引用画像:https://www.scandex.jp

2.ESTERI(エステリシリーズ)

白地にネイビーの大胆な柄、咲き誇る花々の風情の「エステリ」。エステリ柄は1973年、ARABIA工場の100周年を記念して、エステリ・トムラがデザインしたもの。その一年だけ、カップ&ソーサーが生産されています。 それから44年の時を経て、フィンランド独立100周年記念アイテムとして10種のマグが作られますが、エステリはその一つとして復刻しています。他にもボウルやサービングプラターなどもあります。存在感あるデザインがテーブルを華やかにしてくれそうですね。

引用画像:https://www.scandex.jp

3.24hTUOKIO(24hトゥオキオ)

2012年春に登場した、ARABIAの24hシリーズ「TUOKIO(トゥオキオ)」。 24時間いろいろなシーンで活躍するという意味で生み出され、映画『かもめ食堂』で登場したことから人気となりました。 「TUOKIO」とは、「つかの間の時、瞬間」という意味。 筆でぽつぽつと手描きしたような粒模様は、よく見ると一粒一粒が藍色のグラデーションのようになっています。シンプルなデザインですが、存在感あるデイリーに使えるプレートです。

引用画像:https://www.scandex.jp


4.MOOMIN(ムーミン)

ムーミン谷に住むムーミン一家の生活を活き活きと描いた、誰もが知っている名作中の名作「ムーミン」。アニメーションのとは一味違う原作者トーべ・ヤンソンが描いたムーミンの世界観が伝わってきます。1990年の発売以来、 廃番・追加を繰り返し、さまざまなキャラクターが登場しています。くわえてシーズン限定やアニバーサリーアイテムも含めれば、その数はとても多く、ムーミンファンにとっては少しずつコレクションしていくのも楽しみの一つとなっています。たくさんの種類があるので家族で色違いや、キャラクターを決めて家族で使用するのもいいですね。

引用画像:https://www.scandex.jp

引用画像:https://www.scandex.jp

5.Colors(カラーズ)

1969年にパラティッシシリーズと共に発表されたシリーズに、「Aatami(アアタミ/アダム)」と「Eeva(エエヴァ/イブ)」の2種類がありました。どれも、カイピアイネンによるものです。その「Aatami」が期間限定でArabia Colorsとして復刻されました。
食器の形はパラティッシと同じですが、Aatamiは写真の黄色のシリーズ、Eevaは同じデザインの白色のシリーズになります。プレートはオーバルとラウンドがあり、ラウンドはパラティッシシリーズと重ねてテーブルコーディネートできすのでまた違った雰囲気が楽しめます。

引用画像:https://www.prokitchen.co.jp

6.Keto orvokki(ケト オルヴォッキ)

ケトオルヴォッキとはフィンランド語で「スミレ」の意味。これは、パラティッシのデザインをリスペクトして生まれたシリーズです。パラティッシの中に印象的に描かれている、小さな三色スミレの花をメインモチーフに生まれ変わらせました。まるでおとぎ話しに出てくるような、不思議でステキな特徴あるデザインですね。
2015年、パラティッシをデザインしたビルガー・カイピアイネンの生誕100周年を記念してリリースされました。

 

引用画像:https://www.prokitchen.co.jp

7.KoKo(ココ)

これまでのArabiaにはなかった、機能的なすっきりとしたシェイプデザイン。単色の食器ですが、ライナップされた色使いがさすがにオシャレです。スタックできてしまいやすだけでなく、持ちやすさ、バランス、などディテールまで細心の心遣いも素晴らしいですね。
10色ものお色がそろっていて、組み合わせも自由。自分らしさが表現できます。ピンクや黄色は春の季節に、グリーンやチョコレートの色は秋冬など使い分けして使用するのもオススメです。

引用画像:https://www.prokitchen.co.jp


8.Piilopaikka(ピーロパイッカ)

フィンランドの新鋭イラストレーター、ピーア・ケトがデザインしている「ピーロパイッカ」。フィンランド語で「隠しもの、隠し場所」という名前が、楽しいコンセプトを表現しています。
北欧の森林の中で。隠れんぼをしているような動物たち。眠るクマさんや、リスや鹿、少女などが、どれも様々な北欧の森の花や植物で囲まれています。ほとんど黒の線描だけなので、アンティークな雰囲気も魅力的です。アイテム毎に異なるイラストが施されているので、いろいろ集めて、そこにあるストーリーも味わいたくなるシリーズですね。

引用画像:https://www.prokitchen.co.jp


Arabia・アラビアシリーズの特集はいかがでしたか? 北欧ならではのデザインでユニークな物から、シンプル、エキゾチックなどそれぞれ個性のあるものが揃っています。是非とも1つは手に入れたいシリーズですね。

 

Mika 1024テーブルコーディネーター・MIKA(名古屋市在住・中部支部担当)

夫の転勤で海外在住中、体調を崩し食生活の大切さに気づきマクロビオテック経てRaw foodにたどり着く。
Raw foodを取り入れ劇的な体の変化を体感し、横浜の自宅サロンにてMika’s raw food recipeをスタート。
2016年には抗加齢学会(アンチエイジング学会)の抗加齢指導士の資格を取得。外見だけでなく内側から健康で美を目的とするレシピを考案し関東、東海地区でレッスンとイベントで活動中。
テーブルコーディネートでは食空間プロデューサーの山本侑貴子先生を師事、Dining&Style認定講師としてシニアインストラクター取得。

2017年東京ドームテーブルウェア・フェスティバル入賞

HP:https://www.mikarawfood.com/