ショップの潜入取材 | 小石原焼

小石原ポタリー 新作 2018 秋~次世代の小石原焼・伊勢丹小石原ポタリー展~潜入レポート

August 20, 2018
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 次世代の小石原焼「小石原ポタリー」とは?

小石原焼は、陶磁器の中で、日本で初めて伝統的工芸品に指定されたやきものです。その歴史は江戸時代にさかのぼります。「飛びカンナ」(ろくろを回しながらカンナで模様を一気につける技法)や「刷毛目」(ろくろを回しながら刷毛目を当てていく技法)といった、小石原焼の伝統技法は脈々と受け継がれ、「日常の器」として今もなおとても広く愛され続けています。

よそいきの、おもてなしの、とっておきの「うつわ」とはすこし特徴が異なり、使いやすさと、丈夫さ、さりげないデザイン、そして生産性を美しく体現している、とても魅力ある和食器です。

毎日の食卓のパートナーとして身近で安心できる、日常の食卓を豊かに彩る、そんな心癒される器といえますね。

小石原焼を一度使うと、その魅力に引き込まれてしまいます。

そのような小石原焼も、時代と共に進化を続けています。今日では洋食のみならず、世界中の料理が日本の食生活に入り、国境を越えた料理が食卓に並ぶようになりました。お茶碗やお椀、小鉢といった器以上に、プレートやボウルといった器の出番が圧倒的に増えてきています。

画像引用:小石原ポタリーHP http://koishiwara.jp/
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画像引用:B.B.B POTTERS instagram https://www.instagram.com/p/BaTGBh6gnW7/?taken-by=bbbpotters

小石原焼は、ろくろで回転させながら高さを調整して作られます。そのため、プレートを作ることはとても難しいため、かつては鉢物や椀物が主流だったそうです。とても自由な文化がある小石原は食生活の変化にも柔軟に対応して、新しく進化を続けています。

そして、その原動力になったといっても過言ではないのは、次世代の小石原焼「小石原ポタリー」ではないでしょうか。

10軒の小石原焼の窯元による作陶家の匠の技と、雑誌「暮らしの手帖」「クロワッサン」でもお馴染みのフードコーディネータの長尾智子さんのプロデュースが見事に融合し、そのスタイリッシュで美しい日常の器は、多くのメディアにも取り上げられ、今では国内のみならず海外でも注目を集めています。

小石原ポタリー公式サイトはこちら




小石原ポタリー10周年記念新作ブラウンシリーズ

小石原ポタリーが誕生してから、今年で10年目を迎えます。10周年のアニバーサリーとして新作をデビューさせようという企画が持ち上がったころ、小石原焼の里、福岡県東峰村を豪雨災害が襲いました。小石原ポタリーの器を手掛けている10窯元のなかには、大きな被害を受けた窯元さんもいました。

一時は断念していた新作の誕生でしたが、小石原焼を守る支援のウェーブが全国で起こり、窯元さんたちの背中を押しました。

そして、念願の10周年記念新作ブラウンシリーズがお目見えしました。

 

「白釉の器に加えて10の窯元が新しく取り組んだのは、白から茶色や黒に向かう色味の、鉄分を含むそれぞれの釉薬で小石原ポタリーの器を表現することです。」

「飴釉、黒釉、鉄釉などの濃い色合いは、オーブンの中の焼き菓子が次第に焼き色を増してくような色のグラデーションがあります。」

(出典:小石原ポタリーブランシリーズパンフレット)




ブラウンシリーズのラインナップ

小石原ポタリーのブラウンシリーズの形は小石原ポタリーのスタンダード。

ブラウンシリーズは、そのなかで、カップ・スープボウル・パン皿・浅鉢・深鉢・大鉢になります。

 

画像引用:B.B.B POTTERS instagram https://www.instagram.com/p/BiDv8D8gtVn/?taken-by=bbbpotters

こんがりとしたブラウンシリーズは、これまでの白釉のシリーズの色違いとして揃えていただけます。もちろん白釉シリーズとのコーディネートも抜群です。

小石原ポタリーファンもうならすブラウンシリーズは、白釉シリーズとはまた違った魅力にあふれていて、どちらを選ぼうか悩みに悩んでしまいます。




「小石原ポタリー 料理と手をつなぐ器展 」~新宿伊勢丹5階キッチンダイニングデコール~

小石原ポタリー、ブラウンシリーズが一堂に会するイベント「小石原ポタリー 料理と手をつなぐ器展」が、東京新宿伊勢丹本館5階キッチンダイニングデコールで開催されています。これまでも新宿伊勢丹では年に2回、小石原ポタリー全ラインナップを紹介するイベントを開催しています。その人気は回を重ねるごとに高まり、イベントスペースが広くなったり、開催期間が長くなりました。

今回はブラウンシリーズが伊勢丹初登場だったので、小石原焼担当ライターとして早速初日に行ってまいりました。そして小石原ポタリーを使ったテーブルコーディネートを毎回手掛けている、食空間コンセプトクリエーター、荒井よう子さんの小石原ポタリーのトークショーをみてまいりました。エレガントな荒井よう子さんのテーブルコーディネートはとても勉強になりました。

女子会をイメージした荒井ようこさんのテーブルコーディネート

今回のテーブルは、爽やかでカジュアルな「女子会」をイメージして作られました。

カンボジアの漁師さんが使う手作業で作られた「moily」の籠を使って、一人ひとり違ったコーディネートをご披露くださいました。

moily公式サイトはこちら

画像引用:荒井よう子さんinstagram https://www.pictasite.com/post/BmUPl1NnZjP

 

 

白い小石原ポタリーとブラウンの小石原ポタリーにデニムの麻のナプキン。

カンボジアの籠のフォルムもラウンドやオーバル、レクタンなどそれぞれの魅力が素敵でした。

 

ブラウンと白をとても可愛らしく組み合わせていますね。小石原焼が和食器の枠を飛び越えて世界中に支持されるようなテーブルを演出しています。

日本の手仕事「小石原焼」とカンボジアの手仕事「籠」が、テーブルの上で国際交流しているようです。どちらも生活に根付いた作り手さんの温かい手仕事が魅力で、抜群の相性ですね。

トークショーでは荒井よう子先生のこんな粋な演出も・・・。

よう子さん所有の漆の蓋付のお椀と白い飛びカンナのお皿が、とてもスタイリッシュで素敵な組み合わせです。


小石原ポタリー新作たっぷりの伊勢丹イベント会場

そして、伊勢丹のイベント会場の様子もレポートしました。

初日でしたので、ブラウンと白のすべてのラインナップを手にすることができて、まるでお祭りでした。

ブラウンシリーズは「こんがり感」がなんとも心に響きます。焼き色が一枚一枚違って、その個体差ゆえに選ぶのが本当に難しいです。

パン皿S(16㎝)・パン皿(19.5㎝)・毎日プレート(23㎝)

10軒の窯元さんが勢揃いするのはここだけです。

※【参加窯元】森山實山窯(森山元實)・宝山窯(森山金光)・元永陶苑(元永彰一)・福嶋窯(福嶋秀作)・川崎哲弘窯(川崎哲弘)・鬼丸豊喜窯(鬼丸豊喜)・柳瀬健治窯(柳瀬健治)・圭秀窯(梶原秀則)・秀山窯(里見武士)・原彦窯(梶原正且)

浅鉢S(17㎝、白のみ)・浅鉢(21㎝)

カップがずらりと勢揃い。(8㎝×高さ8.5㎝)

スープボウルS(10㎝×高さ5.5㎝、白のみ)・スープボウル(13㎝×高さ7㎝)・深鉢(19

㎝×高さ8㎝)

 

今回展示された器を逃してしまったら、また製作するまでは手に入らないので小石原ポタリーファンは必見ですね。量産される器ではない手仕事によるものなので、一期一会です。会期は2018年8月8日(水)~8月21日(火)。

新宿伊勢丹イベントページはこちら




窯元×食のコーディネーター×流通販路の三位一体のコンセプトブランド「小石原ポタリー」

伊勢丹小石原ポタリー展初日には、小石原ポタリーの仕掛け人とも言える「B.B.B POTTERS(スリービーポッターズ)」をしたがえる株式会社ウィークス(本社 福岡市)のコンセプトユニットリーダーの方にお会いすることができました。

画像引用:B.B.B POTTERS instagram https://www.instagram.com/p/Bkywt3EA-27/?taken-by=bbbpotters

小石原焼という福岡県の大切な伝統工芸の火を、絶やさずに受け継いでいきたいという思いから小石原焼の新プロジェクトを企画。朝倉郡東峰村にある小石原焼の里、小石原地区は山深い村にあるという立地条件に加え、流通販路があまりない状況であることに着目し、流通の一役を担うことを立案しました。

また、器のデザインにおいて、食生活やライフスタイルの変化に柔軟に適合させていくことにも重きを置き、雑誌「暮らしの手帖」や「クロワッサン」でお馴染みの、フードコーディネーター、長尾智子さんを起用し、使いやすさやデザイン、形やサイズにとことんこだわった小石原ポタリーのスタンダードが完成させました。

画像引用:B.B.B POTTERS instagram https://www.instagram.com/p/BXIGP5MAxgd/?taken-by=bbbpotters

「窯元」×「フードコーディネータ」×「流通販路」の三位一体によって、次世代の小石原焼が誕生しました。

デザインと規格が統一されたスタンダードの元で、10軒の小石原焼の窯元の技の競演とも言える、とても斬新でユニークな器の世界が繰り広げられています。

小石原ポタリーの粋でハイセンスな器は、感度の高いひとたちのアンテナにキャッチされ、その人気はじわじわと広がっていきました。とくに、小石原ポタリーから小石原焼ファンになる人たちが、どんどん現れてきました。まさに次世代の器ですね。

もともと民陶として発展していった小石原焼は、生産性や運搬の効率性などを考えて、窯元同士で規格を統一したりする工夫をしていました。これが「用の美」の神髄とも言える部分なのですが、フリースタイルで思いのままに創作する器と一線を画しています。そしてそれが小石原焼の最大の魅力の一つになっています。

使いやすさ、収納のしやすさ・・・これらは日常のなかでとても重要な要素になると思います。日常を豊かにする器、小石原焼。世界が注目する、新しいブランド「小石原ポタリー」はこれからも世界中の人たちを魅了していくのではないでしょうか。

(テーブルライフ編集部 小石原焼担当ライター LEAF(リーフ))

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