京都で和食器を見つけよう!茶わん坂から巡るお店・窯元9選
京都の和食器の歴史は16世紀後半から始まりました。
五条坂一帯で金、赤、青の彩色した陶器が作られ始めたのが清水焼の誕生と言われています。
昭和になってからは、京都が都市として発展する中で五条坂周辺では登り窯による公害問題や土地が手狭になったこともあり、、1965年以降に一部の製造業者が住居と作業場を一体化させた京都市山科区にある清水焼団地に移転することになりました。
京都で和食器、特に京焼・清水焼を購入したいと思う場合は、清水寺から続く五条坂(茶わん坂)周辺、もしくは山科区の清水焼団地を訪れるとよいでしょう。
目次 ■五条坂・茶わん坂地区 ■清水焼団地地区 ■それ以外の京都全域
五条坂・茶わん坂地区は和食器のお店がいっぱい
清水焼発祥の地と言われる五条坂・茶わん坂。五条大橋を境に東が五条坂・清水寺への参道が茶わん坂と呼ばれます。焼き物だけでなく西陣織や京扇子、ギャラリーなども数多く見られ、一日中いても飽きないエリアです。マップ出典:茶わん坂HP(http://www.chawanzaka.com/shops.html)
【五条坂・茶わん坂へのアクセス】
■ JR西日本「京都」駅より 市バス206または100 五条坂下車
■ 阪急電鉄「河原町」駅より 市バス207 五条坂下車
■ 京阪電車「清水五条」駅より 徒歩約25分
■ 京阪電車「祇園四条」駅より 市バス207 五条坂下車
茶わん坂HP(http://www.chawanzaka.com/access.html)
1.東五六(とうごろう)
『伝統とモダンとの調和』をコンセプトに、本場の京焼・清水焼を幅広く取り扱っている専門店。内外の焼きものファンの集う処として、ゆったりとした店内は優雅なディスプレイが楽しめます。近年では最新のデザインでモダンを極めた作家もののうつわをプロデュースしています。
出典:東五六HP(http://www.tohgoro.co.jp/)
東五六プロデュース小川宣之さんの作品はこちらでご購入頂けます!(テーブルライフストア)写真は小川宣之「LUCEAT」シリーズ ボウル(特大)10,800円[税込]
【店名】東五六(とうごろう) 【住所】〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目539 【TEL】 075-561-0056 【営業時間】9:00〜18:00 【URL】http://www.tohgoro.co.jp
2.清雅堂(せいがどう)ギャラリー
茶わん坂の入り口の方に位置する清雅堂ギャラリー。有名作家から若手作家の作品まで、京都で活動している陶芸家の作品を数多く展示しています。出典:清雅堂ギャラリーHP(http://www.seigado.jp/)
【店名】清雅堂陶苑(せいがどうとうえん) 【住所】〒605-0846 京都市東山区清水門前1丁目262 清水坂 【TEL】 075-561-2772 【営業時間】9:00〜18:00 【URL】http://www.seigado.jp/
3.茶わん坂「たきぐち」
2018年の春にオープンしたばかりのきれいでスタイリッシュなギャラリー。店主のセンスが光る、若い方にもオススメのギャラリーです。
【店名】たきぐち 【住所】〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目583-72 【TEL】 075-561-2668 【営業時間】10:30〜 【URL】http://www.eonet.ne.jp/~takiguchi/shop.html
窯元の運営するお店も茶わん坂の魅力
茶わん坂には窯元が経営している店舗もあります。窯元を訪れて、直接作家さんやそのご家族とお話しながら購入できるのも魅力のひとつ。
京都で何代も続く窯元さんでは古民家の風合いあるお店で、ひとつひとつ丁寧に作られた作品を手に取りならが選ぶことが出来ます。それぞれの作品に込められたストーリーや作家さんのこだわりなどを聞きながら、自分の感性を育んでいく。手元におきたいひとつを選ぶ。こうして手元にやってきた和食器は必ず大事にしたくなるものです。
こうした和食器は、ご自宅で観る度、扱うたびに、ものを大切にする心を思い出させてくれることでしょう。そして京都の思い出も思いださせてくれるひとつになります。
4.澤村陶哉(さわむらとうさい)
茶わん坂の一番奥に看板の出ていない(実は奥に暖簾が見えます)古民家が澤村陶哉のギャラリーがあります。三代目・澤村陶哉さんの作品がご覧頂けます。
【窯元名】澤村陶哉(さわむらとうさい)
【住所】 〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目287
【電話】 075-561-3415
5.村田陶隠(むらたとういん)
茶わん坂中間あたり、昔ながらのたたずまいそのままの古民家に「陶隠窯」があります。現二代目の陶隠さんは主に茶陶を作陶されています。
日常使いの手頃な抹茶茶碗、湯呑み、花器などの取り扱いもあります。
出典:村田陶隠(http://www.chawanzaka.com/touin/index.html)
【窯元名】村田陶隠(むらたとういん)
【住所】 〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目541
【電話】 075-541-5761
6. 陶 猪飼 壷屋喜兵衛(いかい つぼやきへい)
昔ながらの製法、登り窯で焼かれた灰釉・焼締・青瓷・鉄釉などの様々な色合いの器、酒器、壺などが展示されています。
【窯元名】猪飼 壷屋喜兵衛(いかい つぼやきへい) 【住所】 〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目540-10 【電話】 075-541-6884
7.清閑寺窯・杉田祥平(せいかんじがま・すぎたしょうへい)
上質な木の香りが漂うギャラリーです。四代目となる杉田祥平さんは京焼・清水焼の代表的な仁清・古清水の流れを茶陶器で表現しています。
【窯元名】清閑寺窯・杉田祥平(せいかんじがま・すぎたしょうへい)
【住所】 〒605-0846 京都府京都市東山区五条橋東六丁目541
【電話】 075-531-4337
茶わん坂から徒歩圏内のチェックすべきギャラリー
茶わん坂に面していませんが、その他にも注目のギャラリーはたくさんあります。テーブルライフでは茶わん坂から徒歩圏内で立ち寄れるギャラリーを厳選してご紹介します!
8.陶葊(とうあん)八坂店
京都最大級の窯元・陶葊窯(とうあんがま)の直営店。茶わん坂からは少し登った法観寺の近くにございます。
窯元のうつわを使ったテーブルコーディネートの展示も季節ごとに入れ替えられており、いつ行っても楽しむことができます。
【窯元名】 陶葊窯(とうあんがま)八坂店 【住所】 605-0827 京都府京都市東山区八坂通下河原東入八坂上町385-7 【tel】 075-525-8707 【営業時間】 10:00〜17:00 【定休日】 無休
9.蘇隆窯(そりゅうがま・涌波蘇隆)
東大通り沿いの東山総合庁舎の対面にあるビルの1階にひっそりとある工房。四代目涌波蘇隆を襲名したご主人と、小石原焼で知られる福岡県東峰村から嫁いだ奥様のふたりで作陶している工房兼ギャラリーです。
京焼の伝統を残しつつ、小石原焼の特徴である「飛び鉋(とびかんな)」のデザインを取り入れた作品は京焼の中でも異彩を放っています。ちょっと入りにくい入口ですが、気軽に立ち寄れますのでぜひご覧ください。
【窯元名】 蘇隆窯(そりゅうがま) 【住所】 京都市東山区清水4丁目170-22 【tel】 075-561-8004 【営業時間】 9:00〜17:00 【定休日】 不定休 【url】 http://soryu-gama.com/
もっと清水焼のことを知りたい!
京都陶磁器会館
五条坂にある京都陶磁器会館。京焼・清水焼を中心に伝統工芸品の展示や各種セミナーなども開催しています。
海外においても京都の和食器である陶磁器工芸品を展示する施設として数多く紹介されています。ガラス張りの開放的な店内はゆっくりとお気に入りを見つけられます。京都陶磁器会館HPより(http://kyototoujikikaikan.or.jp/)
京都陶磁器会館 【住所】〒605-0864 京都府京都市東山区東大路五条上ル 【TEL】075-541-1102 【FAX】075-541-1195 【営業時間】10:00~18:00(最終入館17:30) 【休館日】 木曜日 【オフィシャルHP】http://kyototoujikikaikan.or.jp/
【清水焼団地】このエリアにも魅力がたくさん!
毎年10月に開催される「清水焼の郷まつり」の会場にもなる清水焼団地。焼きものを量産するために栄えた街だけあって、見どころはたくさんあります。
地図出典:京都陶磁器協同組合連合会HP(http://www.kyoyaki.com/kamamoto/3-2-2.htm)
【清水焼団地までのアクセス】
■JR西日本「京都」駅よりタクシーで約20分
または「山科駅」下車「京阪バス」2番乗り場から29または29A系統で約20分
■阪急電鉄「河原町」駅より「京阪バス」88B 系統で約20分
■京阪電車「清水五条」駅より「京阪バス」88B 系統で約10分
清水焼の郷ホームページ:http://www.kiyomizuyaki.or.jp/access/
10.山本商店
創業80年 伝統の意匠を継承しつつ、オリジナルのデザインも考案されています。 高級割烹食器から、一般家庭食器を豊富に取り扱っています。
山本商店(http://www.kiyomizuyaki.or.jp/member/m61/)
【店名】山本商店 【住所】〒607‐8322 京都府京都市山科区川田清水焼団地町8‐7 【電話】075‐591‐2456 【営業時間】10:00〜18:00 【定休日】無休
11.京都 雲楽窯(うんがくがま)
工房を訪れると菊揉み、ろくろ、下絵付、上絵付など京焼・清水焼の製作工程を見学ができます。出典:京都 雲楽窯(http://www.kiyomizuyaki.or.jp/member/m25/)
【窯元名】齊藤雲楽(京都雲楽窯) 【住所】〒607‐8322 京都市山科区川田清水焼団地町9‐2 【電話】075-591-1506 【営業時間】9:00〜17:00 【定休日】無休
さらに知りたい清水焼のこと!
清水焼の郷会館
清水焼団地にある、清水焼の郷会館。京焼・清水焼を中心に京都で作られた和食器を展示即売しています。ここではお気に入りを見つけたらその場で購入することも出来ますし、近くの作家さんの情報も教えてもらえます。陶芸体験を実施しているところもあるので訪ねるといいでしょう。
また各種セミナーも実施しています。清水焼の郷 清水焼団地のHP(http://www.kiyomizuyaki.or.jp/)
清水焼の郷会館 【住所】京都府京都市山科区川田清水焼団地町10-2 【TEL】075-581-6188 【営業時間】 平日9:00~17:00 土日祝 10:00~17:00 【休館日】なし 【オフィシャルHP】http://www.kiyomizuyaki.or.jp/
まだまだあります!京都の和食器店
これまで五条坂・茶わん坂地区と清水焼団地を中心にご紹介して参りましたが、実はこのほかにもたくさんのお店があります。
京都には京都ならではの暮らしぶりがあります。その暮らしぶりに合う和食器を取りそろえた個性溢れるショップに出会えるのも京都の魅力。
そのいくつかをご紹介しましょう。
12.くらしの器と切子ガラスの店『結(ゆい)』
お店の名前は、創る手と使う手を「結」ぶ願いからつけられたそうです。
様々な作家さんの個展が催されており、いつ足を運んでも新鮮な出会いがあります。
切子の体験教室なども開催されてます。
器は陶芸作家、窯元の作品を中心に、くらしの和食器を展示販売されています。使う、触れる、持つ、見る、眺めるなどの、暮らしで味わう手づくりの豊かさにこだわってラインナップされています。
切子ガラスは薩摩切子を蘇らせた技を駆使し、伝統を深化させたモダニズム・カットに取り組む切子ガラス工芸研究所のたくみ切子をはじめ、切子作家の作品を展示販売されています。
お店は築80年の京町家を改装された味わいある建物。京都の風情をたっぷりと味わえます。
【店名】結(ゆい) 【住所】京都府京都市中京区麩屋町通二条下る尾張町212-1 【営業時間】 12:00~18:00 【TEL】 075-334-5821 【定休日】 日曜日、月曜日、祝日 (イベント開催時は、日・祝営業) 【オフィシャルHP】 http://yui.shop-pro.jp/ 【アクセス】「京都市役所」駅徒歩8分
13.器や彩々(うつわやさいさい)
二条城の近くに佇む和食器のお店。こちらも京都らしい建物を利用したこのお店では、作家ものの素敵な和食器を購入できます。きれいに整えられた日本庭園を眺めながら丁寧にドリップされたコーヒーを味わうことも出来ます。二条城観光の際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
出典:器や彩々HP(http://www.saisai-utsuwa.com/shop)
【店名】器や彩々(うつわやさいさい) 【住所】京都府京都市中京区大宮通三条下る 三条大宮町263-1 【TEL】075-366-3643 【営業時間】 11:00~19:00 【定休日】 火曜日 【オフィシャルHP】http://www.saisai-utsuwa.com/shop 【アクセス】阪急大宮駅・嵐電四条大宮駅・地下鉄二条城前駅より徒歩5分 JR二条駅より徒歩12分
14.草星(くさぼし)
京都御所の東側、河原町通りに面した和の食器屋さん。気をつけていないと見逃してしまいそうな5坪ほどの小さなお店ですが、知る人ぞ知る名店です。オーナーさんの目に止まった約10名の作家さんのこだわりの器を集めています。日常に寄り添った毎日使いたくなるような素朴なラインナップが魅力です。
出典:草星HP(http://kyotointerior.com/kusaboshi.html)
草星という店名は、「すばる」で知られるプレアデス星団の別名だそう。
器への愛情が食生活の改善、しいては人々の健康や社会の改善に繋がるようにという店主の想いが詰まった店内は、まるで宝探しのような気分に。じっくりと選んでお気に入りを連れて帰りたくなります。
【店名】草星(くさぼし) 【住所】京都府京都市上京区川原町丸太町上る出水町266-9 【TEL】075-213-5152 【営業時間】 11:00~19:00 【定休日】 木曜日 【オフィシャルHP】http://kyotointerior.com/kusaboshi.html
いかがでしたか?
まだまだご紹介したい和食器のお店・窯元はたくさんありますが、ご自身で歩いてみつけるのもとても楽しいです。京都を訪れたときはお気に入りの和食器を散歩しながら探してみてはいかがでしょうか。
[取材・編集 テーブルライフ編集部]