和食器はテーブルコーディネートが難しい?
この数年、和食器がブームとなってきました。北欧風のものや、和モダン、歴史がある柄を新しい色彩や使い方で生まれ変わらせたりと、これまでになかったうつわが作られるようになりました。それらを使った和食器コーディネートも人気です。
しかしなかには、和食器コーディネートは難しい、苦手という意見も多く、何からそろえればいいかわからないとよく質問をいただきます。
コーディネートしやすい和食器は?
素敵なデザインを一目惚れして購入したのはいいけど、どのようにテーブルクロスやナプキンと合わせたらいいのかわからない。こういった経験はありませんか?まずは、柄ものに惑わされずに、あくまでもシンプルなお皿を選ぶことが大事です。いくつかのポイントを見てみましょう!
テーブルコーディネートで取り入れたい、基本の和食器のリスト インパクトのある、シンプルに絵付されたお皿 和洋でも使えるお皿 色々な種類の豆皿、小鉢 お箸と箸置き
テーブルコーディネーターがオススメするオススメする和食器をご紹介します!
1.アリタポーセリンラボ
テーブルコーディネーターに絶大な人気を誇る、有田焼の窯元「アリタポーセリンラボ」。
このJAPANシリーズは、古典的な「古伊万里草花紋」を斬新な配色に変え、著名な料理研究家や、テーブルコーディネーターからも大人気となりました。
このシリーズには、ピンクやゴールドなどの色もありますが、和食器のテーブルコーディネートで取り入れやすいのは、断然黒と白の配色です。まずはシンプルなデザインから選んでみましょうね。こちらは小皿になりますが、鉢、カップ、大皿のプレート、茶碗、湯呑なども揃っています。
2.福珠窯/有田焼
有田焼の窯元として3代目の福田雄介さんの作品です。
こちらのプレートは、オリジナルブランドで「IKOMI」と名付けられました。和洋の両方で使えるシリーズです。
泥状に溶かした土を石膏型に流し込み、成型する技法「鋳込み」で作られています。鋳込んだ形にさらに手仕事を加え、手作業で3つのパーツにわけます。全て合わせると大皿になるのも面白いですね。
繋がっているかのようなプレートに、それぞれ違うお料理を盛り付けするとまた違う世界が生まれます。プレートは使ってこそアイデアが出てくるものです。その度に違うスタイルになるのもまた面白いですね。
3.山口由次
愛知県瀬戸市で作陶されている、山口由次さんの作品です。山口さんの作品は、手作業で金彩、その他の釉薬を筆で1点づつ装飾するなど、ひとつひとつの作品にこだわりを感じさせてくれます。
写真のプレートも、プラチナ彩を筆で1点づつ装飾しています。リム部分はマットで、中央部分は艷やかなデザインです。
和洋の両方で使え、プラチナ彩が入っているのでラグジュアリー感が増します。和食器コーディネートの際には、シルバー系のオーナメントを入れるといいですね。
4.瀬兵窯
有田焼の企画販売会社「ヤマト陶磁器」と、伊万里の窯元「瀬兵窯」のコラボレーションによってうまれた取り皿です。
特殊な陶土を使い、5つの植物、ヤマモモ、五倍子、藍、蘇芳(スオウ)、ログウッドで染め付けられています。ここまで色彩豊かに、柔らかい色合いになっているのは、植物のもっている力だからこそです。
和のテーブルコーディネート初心者は、まずは白と薄いグレー(五倍子で染め付けされています)がオススメ。コーディネートに慣れてきたら、全ての柔らかい色を使い、「春」をテーマにしてコーディネートしたいですね。
5.白山陶器/麻の糸
波佐見焼といえば「白山陶器」といわれるほど、人気のブランドです。
多くのシリーズがありますが、こちらの麻の糸は和モダン、洋にも使えるとても便利なデザインです。カラーはセピア、インディゴの2種類です。白山陶器は和食器コーディネートだけでなく、洋食器コーディネートに使えるので是非おさえておきたいですね。
コーディネートのときは、アンティークの帯をテーブルランナーとして合わせるといいですね。こちらのプレートは、カレー皿にも使えるサイズからボウルや小皿も揃っています。
引用画像:cotogoto
参考価格:2,160円
6.sghr・スガハラ
千葉県九十九里に工房があり、職人のオールハンドメイドで作られているガラス製品の「sghr・スガハラ」。
こちらのマットなプレートは、「和菓子のさら」と名付けられています。カラーはタンフロスト(上写真)、フロスト(下写真)の2種類。
初心者の方は、まずはフロストを是非選んでみてください。黒のプレートと、ダブルプレートにするのも面白いですね。
引用画像:sghr
参考価格:4,320円
7.Hasami Porcelain・ハサミポーセリン
オシャレな作品が多く、若い世代に人気の波佐見焼。なかでも「ハサミポーセリン」は、シンプルでナチュラルテイストと評判です。特にアイテムの多さは一番ではないでしょうか。ボウル、大皿プレート、マグカップなど。プレート、ボウルは5種類のサイズから選ぶ事ができます。
シンプルでどの空間にも合うデザインは、和ではモダンな雰囲気に、洋なら北欧風にコーディネートするのがオススメです。
引用画像:amazon
8.Craft Studio Karakusa(クラフトスタジオ カラクサ)
飯野夏実氏による、陶器、アクセサリー、ピサンキなどを手がける工房「クラフトスタジオ カラクサ」。
可愛らしいデザインの豆皿が多くあり、どの作品も手作業で絵付されています。豆皿は、置いておくだけでも楽しめるのが大事。
大きなサイズのプレートだと可愛らしいデザインを選びにくいですが、小さな豆皿ですとコーディネートの時もポイントとして添える事ができるので、是非持っておきたいアイテムのひとつです。
引用画像:http://studio-karakusa.ocnk.net/product/111
参考価格:4,500円
9.箸蔵まつかん
<丁寧に暮らす>をテーマに、数多くのお箸を作っている「箸蔵まつかん」。
こちらのシンプルでスタイリッシュなお箸は、メタルトップなので和洋のどちらのテーブルコーディネートにも使えます。
基本は黒のお箸で、慣れてきたら白や色彩豊かな漆塗りのお箸をとりいれるのがオススメです。
10.宝寿窯/箸置き付き取り皿
力強さと芸術的な美しさを感じる、箸置き付き取り皿です。
マットブラックにプラチナによる白金彩が施されているので、和モダンなテーブルコーディネートにピッタリです。薬味皿にもなる箸置き皿は、個性ある和食器コーディネートになりそうです。他にも同じシリーズで小さな箸置きもあります。
テーブルコーディネーターがオススメする、「和食器初心者に是非そろえてもらいたい特集」はいかがでしたか? ご紹介したものをポイントに、自分なりの和モダンのテーブルコーディネートを楽しんでくださいね。
テーブルコーディネーター・MIKA(愛知県名古屋市在住・中部支部担当) 夫の転勤で海外在住中、体調を崩し食生活の大切に気づきマクロビオテック経てRaw foodにたどり着く。 Raw foodを取り入れ劇的な体の変化を体感し、横浜の自宅サロンにてMika’s raw food recipeをスタート。 2016年には抗加齢学会(アンチエイジング学会)の抗加齢指導士の資格を取得。外見だけでなく内側から健康で美を目的とするレシピを考案し関東、東海地区でレッスンとイベントで活動中。 テーブルコーディネートでは食空間プロデューサーの山本侑貴子先生を師事、Dining&Style認定講師としてシニアインストラクター取得。 2017年東京ドームテーブルウェア・フェスティバル入賞 HP:https://www.mikarawfood.com/