「波佐見陶器まつり」に行く前にチェックしたい「桜陶祭2017」レポート

数ある陶器市で、今もっとも人気なのが「波佐見陶器まつり」ではないでしょうか。そんな「波佐見陶器まつり」の前、4月1・2日に「桜陶祭」が行われているのをご存知ですか? のどかな風景とともに器探しが楽しめるとあって、波佐見焼ファンが多く訪れます。今回は、そんな「桜陶祭」をリポートします!

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江戸時代から続く、陶器の郷「中尾山」

シャトルバスにのり、「桜陶祭」の会場である波佐見町中尾山につくと、その美しい光景に思わずうっとり。くねくねとした坂道、高い煙突、菜の花や桜…。のどかな景色が広がる中尾山は、江戸時代から続く陶器の産地。坂の多い地形を利用して作られた登り釜では、庶民向けの食器「くらわんか椀」や海外輸入用の醤油瓶「コンプラ瓶」などが生産されていたそう。道路や橋など、さまざなま場所に陶器が取り入れられており、陶器の産地らしい風景に思わずワクワクしてきます。

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現在、中尾山には18の窯元があり、伝統的な器はもちろん、現代のライフスタイルにもあう新しい器作りに積極的に取り組んでいます。さぁ、どんな器に出会えるのでしょうか。

春の景色と窯元めぐりが楽しめる「ウォークラリー」

18195505_1731750290185372_743979485_o「桜陶祭」とえいば、窯元めぐりだけではありません。毎年行われている「ウォークラリー」も、ぜひ参加したいもの!ということで、ウォークラリーをしながら器めぐりをすることにしました。

まずは、受け付けでウォークラリーマップを手に入れます。このマップには、窯元の場所はもちろん、陶山神社や登り窯跡など観光名所も記載されているので、中尾山散策にとっても便利。春らしいのどかな風景を楽しみつつ、あちこちまわっているうちに、あっという間にスタンプが集まります。

スタンプを集めると、なんと陶器があたるくじ引きにチャレンジができます。お茶碗や箸置きなど、さまざまな陶器が用意されています。さすが、器のまち、太っ腹ですね!18175378_1731750250185376_1674750269_o18195693_1731750236852044_1118481619_o

ちなみに、「桜陶祭」では、ほとんどの窯元で定価の8割以下、ものによっては半額くらいで買えるものがたくさん! また、ほとんどの窯元が「波佐見陶器まつり」に出店するのだそう。ここでは、「桜陶祭」で見つけたおすすめの窯元をご紹介します。ぜひ「波佐見陶器まつり」の参考にしてくださいね。

洗練された白い器が得意な「一真窯」

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JR九州の豪華列車スイーツ列車「或る列車」で使用されたことで、注目を浴びているのが、「一真窯」。

白を基調としたシンプルでモダンな器は、どんなインテリアや料理にも合うのが嬉しいところ。一番の特徴は、手作業で行っているという「一真掘り」。30種類以上ものカンナを駆使し、熟練の職人が施している手彫りは、美しく繊細。白い器にさまざまな表情を与えています。18160132_1731750850185316_1690386320_o18159641_1731750843518650_887889738_o18175365_1731750930185308_881111281_o18176119_1731750916851976_1440143048_o

個性的なアイテムが欲しいなら「一龍陶苑」

18159353_1731753583518376_1828706634_o真っ白な器に、中国の刺繍をイメージした繊細な模様を施した「スワトウ」シリーズ、落ち着いたカラーリングとしのぎ文様が美しい「しのぎ」シリーズ、アルファベットの箸置きなど、個性的なアイテムがたくさん揃う「一龍陶苑」。ラインナップの豊富さに加え、子どもたちに大人気なのアニマルシリーズもあるので、家族みんなで訪れても楽しめます。18175284_1731752936851774_590183827_o18175383_1731753676851700_343994507_o18160133_1731752930185108_550158308_o 18159251_1731753683518366_1921332786_o 18175740_1731753710185030_905228_o

バラエティ豊かなアイテムが楽しい「光春窯」

18159304_1731780120182389_731322296_oTIME&STYLEやBALSなど、東京の人気ショップとのコラボレーションで知られる「光春窯」。白磁の器に涼しげなめだかの模様をつけた「めだかシリーズ」や、竹をイメージした「竹雪」シリーズ、色とりどりのカップや、鳥獣戯画が描かれた器など、作風も、色も、形も、本当にバラエティ豊か! いくら眺めていても、飽きることはありません。ちなみに、「陶桜祭」では、工房の中までで入ることができ、器好きにはたまりませんでした!18160037_1731779966849071_1097068167_o 18159682_1731779493515785_1581570494_o 18159973_1731779846849083_554795204_o 18209444_1731780246849043_1326001961_o 18176191_1731780086849059_279514061_o 18175630_1731779333515801_1231292580_o 18159837_1731779330182468_349655661_o

スタイリストとのコラボ作品が人気の「堀江陶器」

18175966_1731791096847958_2019358318_oインテリアスタイリストや雑貨プランナーとのコラボから生まれた「h+」シリーズが、若い女性たちに大人気の「堀江陶器」。真っ白な器は、どれもシンプルなデザインながらも、いつまでも眺めていたくなるような愛らしさと存在感があります。「陶桜祭」では、色とりどりの箸置きが人気を集めていました。18195647_1731791086847959_1661901756_o

波佐見焼の歴史を守り続ける「大新窯」

18195541_1731794136847654_1161557035_o1685年大村藩の藩窯として開かれ、多くの焼き物を生み出してきた跡地にて、器作りを続けている「大新窯」。食卓をぱっと元気にするような明るいイラストが描かれたお茶碗やカップが人気です。子ども用のプレートやカップ、お茶碗などは、どれもカラフルで愛らしい物ばかりで、大人もついつい欲しくなるものばかり。出産祝いをお探しの人は、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。18159936_1731794150180986_1512710411_o 18195584_1731794196847648_2013377437_o 18195401_1731794363514298_286151284_o 18160054_1731794540180947_1108787778_o 18159988_1731794273514307_609612619_o

「馬徳陶苑」

18159386_1731796346847433_603303964_o昔ながらの肥前柄をモダンにアレンジした器を得意とする「馬徳陶苑」。北欧風のイラストが描かれた「hana」シリーズが人気ですが、注目したいのは、色とりどりの「陶楽急須」。デザインは同じでも、色合いや素材がさまざまで、思わずいくつも欲しくなってしまいます。また、急須の蓋を自由に選べるというユニークなサービスもあり、人気を集めていました。

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「波佐見陶器まつり」は4月29日(土)〜5月5日(金)まで!

4月29日からはじまる「第59回波佐見陶器まつり」は、ここで紹介した地元の窯元をはじめ、なんと130以上もの出展があり、伝統的な器から、今のライフスタイルに合うスタイリッシュな器までが揃います。もちろん、絵付けやろくろ体験など、産地だからこそ体験できる企画もいっぱい。

今年のゴールデンウィークは、ぜひ波佐見に遊びにきてくださいね!

http://hasamiyaki.com/toukimatsuri/top.html

波佐見陶器まつりについては弊社コラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[④九州編]」に公式ホームページおよびアクセスについて詳しく特集しています!

[取材・写真 テーブルライフ編集部(市田 里実)]