テーブルコーディネーターが選ぶ、大人のラグジュアリー和モダンの食器
大人の和食器といえば、どのようなデザインを思い浮かべますか? 16・7世紀の古伊万里のようなデザイン、金彩や銀彩などの釉薬、シンプルだけどモダンでスタイリッシュなデザインなど、いろいろなイメージが浮かぶのではないでしょうか。
今回テーブルライフでは、伝統てきなものから最先端のデザインまで、大人の和モダンテーブルをテーマにオススメの食器をご紹介します。
オシャレで使い勝手がよい、大人の和モダン
モダンとは現代的、近代的を意味します。この数年「モダン」な食器のデザインが、多くのブランドでラインナップされるようになりました。その人気の理由は、若い世代でも食生活に取り入れやすく、初心者でもテーブルコーディネートがしやすいところにあります。
モダンなデザインの中にも、さまざまなテイストの違いがあります。カジュアルな雰囲気のブランドがあったり、ラグジュアリーな雰囲気のものなど、めくるめく大人の和モダンの世界をひとつずつ見てみましょう。
1.福珠窯
古伊万里の技法を現代のセンスでよみがえらせる、有田焼の窯元「福珠窯」。
こちらのプレートは、2018有田国際陶磁展で経済産業大臣賞を受賞した、「染付銀蘭手古伊万里松竹梅9寸平皿」です。
古伊万里金襴手の絵柄を、染付と銀彩のみのツートーンで再構築されています。あえて洋ので形状の、フラットプレーに形成しているのも珍しいのではないでしょうか。白のテーブルクロスに合わせて、爽やかにコーディネートするのがオススメです。
2.小川 宣之
イタリアのハイファッションからインスピレーションを得ている、清水焼(京焼)の小川 宣之さんの作品です。
上品な白と銀色の水玉紋が印象的なマルチボウルは、スタイリッシュでもあり、存在感のあるデザインです。鮮やかな色使いは、意外とテーブルコーディネートしやすいのでオススメ。黒い折敷に合わせて、黒とシルバーベースをメインに。花材は南天など、赤い実物と合わせるといいですね。
3.山田晋一朗
東海地区で作陶されている、若手作家「山田晋一朗」さんの作品です。日本最高級車ブランド、レクサスが扱うセレクトカタログ「レクサスコレクション」に、やきもの作家として初めて掲載され、多くのレストランや企業からもオファーが寄せられています。彼の作り出す個性的なフォルムは、どの作品も独自の世界観をうつしだし、多くのファンに愛されています。
こちらのアミューズスプーンは、水が流れるようなデザインです。専用に作られた高台といっしょに合わせると、食卓の上にダイナミックな高低差を作ることができるので、テーブルコーディネートに取り入れたいですね。
こちらは、同じアミューズスプーンに合わせたうつわ。先程の高台とこちらのうつわは、微妙にデザインの仕上がりが異なります。使用部分のみしか釉薬が施されておらず、どちらの製品もリバーシブルとしては使用できませんのでご注意ください。
4.アリタポーセリンラボ/古伊万里草花紋
古くから歴史のある窯元ながら、有田焼のモダンラグジュアリーをけん引する「アリタポーセリンラボ」。
こちらはアリタポーセリンラボの代表作でもある、古伊万里草花紋シリーズになります。もともと金襴手のような極彩色で描かれていた伝統柄を、黒・銀・白のモノトーンで、クールな現代食器として再構築しました。テーブルコーディネートにとても取り入れやすモダンなデザインは、他にもピンクやグリーン、ゴールドもラインナップされています。
5.ノリタケ/ATEHAKA(あてはか)
「ノリタケ」は工業分野に多くの子会社を持ち、食器メーカーとしても日本を代表するブランドの一つです。こちらのアテハカは、古語で「優雅で気品ある様」という意味で、日本の伝統的なモチーフや文様をモダンに絵付されています。
水色に絵付けされた伝統模様の矢絣は、弓で射た矢は戻らない、まっすぐに突き進むことから、縁起柄とされています。お祝いのプレゼントとして喜ばれます。
参考価格:5,400円
6.美命(mikoto)
女性プロデューサーが運営し、ひとつからオリジナルがオーダーできる「美命(mikoto)」。日本の美を追求し、どの作品もたおやかな趣に溢れています。「美命」のほとんどの器には、本銀が施されています。使い続けていくことで銀が変化し、味わい深いアンティークのような味が出てくる、育てる楽しみがあるうつわです。
こちらの青い牡丹と金の牡丹の器は、ほかにはないモダンとスタイリッシュな雰囲気となっています。
引用画像:http://www.mikoto.jp/gallery/index.html
参考価格:お問い合わせください
7.sghr/かなざわ
日本を代表する、オールハンドメイドのガラス製品「スガハラ」のガラス。千葉県九十九里の工房で制作されています。
こちらの金箔があしらわれたプレートは、シンプルでほかの和食器にも合わせやすいデザインになっています。おめでたい席、お祝いのプレゼントに喜ばれそうですね。
引用画像:https://shop.sugahara.com/index.html
参考価格:3,240円
8.木下和美/京焼
ミニマムな造形がクールな、「木下和美」さんの作品です。
リム部分には、黒釉が施され、マットな仕上がりになっています。中央には銀彩が施されており、黒と銀が交互にあることでお互いが映えるデザインです。モダンながら洗練された雰囲気は「大人の和モダン」にピッタリです。
引用画像:https://flatto.jp/?pid=85644526
参考価格:7,200円
9.香蘭社
有田焼を代表する高級ブランドのひとつ、「香蘭社」。こちらのプレートは、ユーカリの葉をモチーフにデザインされています。
「新生・再生」の花言葉をもつユーカリは、新しい新生活を迎える方へのプレゼントとしてオススメです。呉須の濃淡で描いたストライプの葉脈がはつらつとした絵付けは、人気作品のひとつです。
引用画像:香蘭社 ユーカリ
参考価格:3,780円
10.源右衛門窯/染付市松紋(そめつけいちまつもん)
伝統と格式のある、有田焼の三衛門の一翼を担う「源右衛門窯」。染付市松紋(そめつけいちまつもん)と名付けられたプレートは、二色の方形を交互に配した格子模様=チェック柄が印象的なデザインです。
深めの皿なのでスープ類を入れたり、汁気の多い料理が盛りつけやすく、日常使いでも便利に使えます。
引用画像:源右衛門 染付市松模様
参考価格:7,560円
大人の高級和食器の特集はいかがでしたか? どの作品も現代要素を取り入れたモダンな素晴らしいデザインばかり。一度には無理でも少しずつそろえていきたいですね。
テーブルコーディネーター・MIKA(愛知県名古屋市在住・中部支部担当) 夫の転勤で海外在住中、体調を崩し食生活の大切に気づきマクロビオテック経てRaw foodにたどり着く。 Raw foodを取り入れ劇的な体の変化を体感し、横浜の自宅サロンにてMika’s raw food recipeをスタート。 2016年には抗加齢学会(アンチエイジング学会)の抗加齢指導士の資格を取得。外見だけでなく内側から健康で美を目的とするレシピを考案し関東、東海地区でレッスンとイベントで活動中。 テーブルコーディネートでは食空間プロデューサーの山本侑貴子先生を師事、Dining&Style認定講師としてシニアインストラクター取得。 2017年東京ドームテーブルウェア・フェスティバル部門2入賞 HP:https://www.mikarawfood.com/