ギフトやおもてなしに使いたい!銀食器ブランド7選

ギフトやおもてなしに使いたい!銀食器ブランド7選

銀食器でまず思い浮かぶのが、スプーンやフォークなどのカトラリーではないでしょうか?銀のカトラリーはステンレスに比べると光沢が美しく、おもてなしやギフトに最適です。今回は、上質なカトラリーなどを取り扱う国内外の銀食器ブランドを紹介します。

銀食器とは‥
銀食器(シルバーウェア)は2種類あり、銀純度92.5%以上の「純銀(スターリングシルバー)」と合金素材に銀で覆った「洋白銀メッキ」。銀は純度が高くなるにつれて、熱電導性が良くなるため、銀食器で食事を摂ると、料理の温かさ、冷たさを感じやすくなります。銀は古くから貨幣や宝飾品として用いられ、富と権力の象徴とされてきました。富貴の身分に生まれることを「銀のスプーンを口にして生まれた」と表現し、誕生祝に銀のスプーンを贈る習慣はここから生まれたといわれています。
洋白銀器(銀メッキ)は高価な純銀製カトラリーの代用として考えられたものですが、この銀メッキによってそれまで一部の王公貴族の専有物だったシルバーカトラリーが急速に普及しました。今では銀器といえば一般的に洋白銀器をさします。 洋白銀器の素地になっている基材は銅とニッケルと亜鉛とからなる合金で、光沢や色が銀に似ていることから洋銀(洋白)または、ニッケルシルバーと呼ばれています。これでつくられた素地を純銀で電気メッキによって覆ったものが洋白銀器です。手に取った時の重量感(比重)も銀に近く、外観もまったく純銀製と変りません。

1.クリストフル(Christofle)

1830年フランスでシャルル・クリストフルが自分の姉の夫であるジョゼフ・アルベール・ブイエとともに創業。フランス王ルイ・フィリップから注文を受けることにより王室御用達の認定を受け、その後ナポレオン3世など歴史上の著名な人物からの評判により今日では世界各国の大使館、公邸、一流ホテルやレストランで「食卓の芸術品」として広く愛用され銀製品の代名詞として世界的に知られるようになりました。「創意・伝統・品質」を理念とし、創業者シャルル・クリストフルのモットーである“唯一の品質、それは最高の品質”を忠実に守り続けています。また、カトラリーなどのテーブルウエアに始まり、ホームウエア、ギフトの他ジュエリーなど、ライフスタイルに輝きを添える最高級のシルバーウエアを展開しています。


引用画像:クリストフル (Christofle) Chopsticks UNI NOIR 
先端がシルバーのお箸は、ペアで結婚などのお祝いに使われます。

引用画像:https://www.facebook.com/ChristofleJapan/

卵のようなケースに入ったカトラリーセット。あるだけで存在感がありオブジェのようです。おもてなしや特別なギフトにオススメな人気商品です。

【URL】https://www.facebook.com/ChristofleJapan/

2.マッピン&ウェッブ(Mappin & Webb)

1774年、イングランドの刃物製造の町シェフィールドで、18歳のナイフ職人ジョナサン・マッピンが自分の工房を開いたのが始まり。1870年代、銀製品の需要の急増を機に発展、1875年にはヴィクトリア女王より王室御用達を授与されました。その後も、他社に比べて2〜3倍の厚さの銀メッキを施した“マッピン・プレート”を開発、ロシア、アルメニア、ポルトガル、イタリア、日本などからも王室御用達を得ています。アールデコ調のシンプルな「アセニアン」、エレガントな雰囲気の「ルイ16世」など、優雅なひとときを演出するカトラリーが人気です。ティーセットの種類も豊富でおもてなしにおすすめです。

引用画像:Mappin&Webb(マッピン&ウェッブ) 家庭用4点ティーセット MW-44

【URL】https://www.mappinandwebb.com/(英語表記)

3.エルキューイ(Ercuis)

エルキューイは1867年、パリ北部のオワーズ地方にあるエルキューイ村の牧師アドリアン・セレスト・ピオンが村の立て直しのために銀器や金銀メッキ製品を製造した事から始まります。銀や金メッキのティー&コーヒーセット、美しい装飾をほどこしたテーブル小物、スターリングシルバー(純銀)のカトラリーが評判になり、パリやフランスの各都市、ヨーロッパの各地に店舗をオープン。1889年に世界博覧会に出品した商品が評判となり、一流ホテルやレストランを始め、豪華客船などからの注文が殺到しました。高い芸術性と品質が評価され、オリエント急行の食堂車ではエルキューイのナイフやフォークが使われています。第二次世界大戦後は、産設備を近代化し、幅広い商品を製造することで、高級テーブルウェア市場でのリーディングカンパニーの1つとされています。

引用画像:petitsfours stand 4スモールディッシュ(ハウス食品HP)

引用画像:ピックRING(ハウス食品HP)

エルキューイの刻印について
エルキューイのスターリングシルバー製品に刻印されるマークは2種類。主となるパターンがひし形の中にエルキューイのイニシャルEと、そのシンボルであるギリシャ神話の半人半馬ケンタウロスが描かれているもので、もう一つのパターンがローマ神話の女神ミネルヴァの頭を刻み込んだ、92.5%の銀の純度とフランス製であることを示す品質保証のマークです。純銀(スターリングシルバー)製のカトラリーでは、純度92.5%の銀を使用し、その証としてミネルヴァの頭を模したマークを付けています。

引用画像:ハウス食品HP

【URL】https://housefoods.jp/shopping/ercuis-raynaud/ercuis/

4.ジョージジェンセン(GEORG JENSEN)

1904年コペンハーゲンで、銀細工師ジョージ ジェンセンが創業。ジョージ ジェンセンの哲学は、機能性と美しさの融合した普遍的なデザインを創造することで、そのスタイルは、今日も人々を魅了し続けています。洗練された美しい作品はデンマークとスウェーデン両国の王室御用達の栄を授かるなど世界のセレブリティに愛されています。また、食器だけでなく、ウォッチ、ジュエリー、など、幅広い分野で商品展開し、国内外の旬のデザイナーを起用して常に新しいデザインを発表しています。

引用画像:ジョージ ジェンセン ベルナドッテ サーモジャグ

【URL】https://www.georgjensen.com/ja-jp

5.ピュイフォルカ(PUIFORCAT)

1820年にエミール・ピュイフォルカによって設立された、オルフェーブル(金銀細工工房)が集まるパリのマレー地区で創立。フランスを代表する銀製品ブランドで、カトラリー、食器などを展開。 最高純度の銀を用い職人が丹念に仕上げたカトラリーは、 大統領官邸のエリゼ宮の晩餐会でも使われています。また、3代目のジャンがデザインしたアールデコラインのカトラリーは、 現在もとても高く評価されています。 本社はパリにあり1933年よりエルメス傘下に入っています。銀座メゾンエルメスにはピュイフォルカの製品を手にすることができるシャンパンバーがあります。

引用画像:PUIFORCAシャンパンシリーズ

【URL】https://www.puiforcat.com/frフランス語表記
【メゾンエルメスについて】http://www.maisonhermes.jp/ginza/about/

6.上田銀器工芸

創業は大正15年。上田新次郎氏が横浜で修業した後、台東区に工場を開き、戦後葛飾に移転。日本の銀食器メーカーの中で、右に出るものはないといわれるほどの製造技術を持つメーカー。その実力を最初に認めたのは、皇后美智子様の生家である正田家で、後に御成婚の際、白樺のお印入り銀食器を製作しました。これにより、海外の要人を招いて開かれる宮中晩餐会用のテーブルウェアの製作を手がけることになりました。今でも修理を含め、様々な依頼を宮内庁より直接受けており、雅子様の浜茄子のお印入銀食器も作りました。上田銀器では、伝統工芸士が日本独特の技法を用いて、皇室だけでなく、個人、法人、官庁に至るまでの「数世代に受け継がれるに相応しい銀の洋食器」を一貫製作しています。また、ディナー用カトラリーだけでなく、オリジナルの金・銀製品やフォトフレームなど各種の「格調高い記念品」も取り扱っています。

引用画像:銀製12か月誕生花スプーン(上田銀器工芸HP)

【URL】http://www.ueda-silver.co.jp/

7.早川器物(早川シルバー)

1948年、新潟県燕市に創業の早川器物によるブランド「早川シルバー」。 洋白銀器では日本で唯一、クリアライトシルバーという変色しないお手入れの簡単な銀器を開発しました。製品の1つ1つが手仕事で、職人の誇りが込められています。名前が表に出ることはあまりありませんが業務用として国内のみならず、海外の一流ホテルやレストランへ供給する程の高い技術力を誇っており、贈答品としての人気も高いです。

引用画像:ワインクーラー(早川シルバーHP)

【URL】http://www.hayakawasilver.co.jp/

銀製品のお手入れについて
銀製品は、しばらく使わないと黒く変色してしまい、お手入れが難しいと考えている方も多いのではないでしょうか。ここでは家にあるもので簡単にできるお手入れ方法を紹介します。
〔用意するもの〕鍋、水、塩、アルミ箔
〔黒ずみの落とし方〕
①油などで汚れている場合、中性洗剤などで汚れを完全に洗い落して下さい。
②鍋に水を入れ沸騰させ、スプーン1、2杯程度の塩とアルミ箔を適当な大きさに切って入れます。分量は適当で大丈夫です。ただし銀製品が完全に水没する位の水量は必要です。
③沸騰したら黒くなった銀食器を投入し、塩・アルミ箔と一緒に煮ます。銀食器は完全に水に沈めてください。再沸騰して5分もすれば綺麗な銀色に生まれ代わります。


いかがでしたか?銀食器は特別なものというイメージがありますが、毎日使えば黒ずみませんし、長く使い続けることができます。ヨーロッパでは銀製品を代々受け継ぐ習慣があるそうです。この記事を参考に一生モノの銀製品を手に入れてみてはいかがでしょう。                       [取材・編集 テーブルライフ編集部 Chiaki]

Chiaki(粟村千晶)
テーブルウェアスタイリスト&整理収納アドバイザー
一般社団法人テーブルウェアスタイリスト連合会認定プロフェッショナルテーブルウェアスタイリスト・食空間コーディネーター3級・整理収納アドバイザー1級。
このコラムでは、テーブルコーディネートの専門知識や現場でのコーディネート経験をいいかして、おすすめのうつわ紹介から食器収納のアイデアまで幅広い情報を発信していきます。
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