【小石原焼・高取焼特集「上鶴窯」】ゴールデンウィークに東峰村『民陶祭』で行きたい窯元7選、その4「上鶴窯」

小石原焼 上鶴窯

和田 祐一郎(わだゆういちろう)

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2017年、今年の小石原焼・高取焼の「春の民陶祭」はGW(ゴールデンウィーク)の5月3日から5日まで東峰村で開かれます。約50軒の窯元が集まる中から、ぜひチェックしたい7軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第4弾の「上鶴窯」をお送りします。



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伝統技法と流行のファッションを融合させる、小石原焼の新鋭

ギャラリー・ショップに入ると、皿山地区にある唐臼(からうす)の模型が音を立てています。窯を継ぐ前は建築関係で勤めていた、2代目の知人が送ってくれたもの。

窯を継いでまだ4年(2017年時点)。和田祐一郎さんは、小石原焼でもっとも若い作家の一人です。先代のしっかりした技術をリスペクトしながら、フレッシュな感覚でうつわを送り出す注目の窯元です。

窯元を継ぐことになるまで、陶芸はしていなかったという祐一郎さん。

先代の技術を尊敬し、「上鶴窯」らしさの上に自分独自のものを融合させていきたいと考えています。

「うちは白いうつわが多いです。シンプルなものが、料理を引き立てると思うから。父が行ってきたような、伝統的でシンプルな技の上に何ができるかが、今の立ち位置です」

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軽やかな鳥の羽のような刷毛目が「上鶴窯」ならでは

「上鶴窯」の特徴とはどういうところでしょうか?

「父の『飛びカンナ』と『刷毛目』の入りかたを尊敬していて、継承したいと思っています。飛びカンナの入り方は、土の硬さや乾き具合でカンナの持ち方などで変わります。細かくまんべんなくびっしり入れるスタイルが、うちのカンナの特徴です」

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刷毛目はどうですか?

「うちの刷毛目は、父が作り上げた羽のような形をした独特の景色です。これを上手くまねするのが難しくて、まだまだ父のようにはできません。化粧土を真ん中にためるような、はけの動かし方がなかなかうまくいきません」

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ドット柄、バイカラー。流行を取り入れながらも優しいデザイン

先代の技術の域に達するのは、そう簡単ではないといいながらも、若者らしい新しい試みでそれをカバーする魅力的な作品を生み出しています。

「洋服が好きなんです。ですからファッションの流行を焼き物に取り入れてみたいと思って、ドット柄を入れてみました」

なかなか北欧食器につながるセンスです。

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「伝統的な小石原焼に『らしくないもの』をアクセントに入れてみようと思っています。ストライプを入れてみたり、釉薬で地の色を青くしたりというのも、ファッションの『バイカラー』と言われている色使いが面白いと思って取り入れてみました。

また飛びカンナの部分に色をつけてみたりしていますが、伝統にひと工夫したものもやりたいです」

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若手ならではのチャレンジをしていきたいという守夫さん。いまのライフスタイルにも敏感です。

「少し前まではおもてなしに使えるカップアンドソーサーが出たけれど、いまは自分用のマグカップが出ます。それに合わせられるコースターを作ってみて、動きを見ています」

このようなアイデアは、お客さんと話したことから思いつくのだそうです。

いま作り始めている新しいデザインがあるそうです。

「ストライプ柄と花模様をこれから作ってみようと思っています。まだほかの窯元でもしていない、新しい小石原焼にしたいです」

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目指すのは『部屋に飾ってもかっこいいし、使ってもいい』といううつわ。ファッション系の小石原焼にしたいと目標を掲げています。『民陶祭』ではぜひチェックしたいですね。

 窯元名 上鶴窯
 窯主 和田 祐一郎
 住所 福岡県朝倉郡東峰村大字小石原鼓2514-1
 電話番号 0946-74-2097
 営業時間 8:00~17:00
 定休日 不定休
 駐車場 有り
 フェイスブック https://www.facebook.com/kamizurugamamoto/

『上鶴窯ギャラリー・ショップの写真』

上鶴窯は国道211号を小石原地区に向かう途中、鶴見窯のお隣です。

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さまざまなアイテムが、所狭しと並んでいます。

守夫さんのお知り合いが作ってくれた、「唐臼」(からうす:かつて陶土を砕くため使われた施設。小石原の皿山地区に保存されている)のミニチュアが「コットン!」と音を立てています。

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同じ柄で、さまざまな形や大小のサイズ違いで作っています。シリーズでそろえても、混ぜてもマッチするのが嬉しいところ。

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平皿、リム皿、浅鉢など、使い勝手のいいうつわたち。

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カップ&ソーサーやマグカップ、ジョッキ。マグに合う、コースターがナイス。

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もちろん和の食器も。茶碗、湯のみ、小鉢、小皿、蕎麦猪口、深鉢などなど。

小物もいろいろあるので、ぜひチェックしたいですね!

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(取材・撮影テーブルライフ編集部)