波佐見焼を代表する人気ブランド「マルヒロ」
400年の歴史を持つ、日本屈指の焼き物の産地「波佐見焼」。この数年で人気急上昇となった波佐見焼は、うつわ好きなら今や知らない人はいません。
この波佐見焼で検索すると、かならず上位に出てくる「マルヒロ」は、陶器市では入店するのにも行列必至の人気ブランドです。今回はマルヒロのシリーズが生まれるまでの苦労や、マルヒロならではのデザインなどをご紹介していきます!
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逆境から生まれた、波佐見焼ブランドたち
長崎県波佐見町で作られる「波佐見焼」は、今では広くその名を知られていますが、じつは2000年頃までは無名の存在でした。波佐見町は、もともと隣町の佐賀県有田町で作られる「有田焼」の下請けとして大量生産の技術を磨き、成長してきたのです。2000年頃、生産地表記が厳密に法制度されたのを受けて、はじめて「波佐見焼」と名乗り始めました。しかしその結果、売り上げが激減。この頃の波佐見焼の多くの窯元は、起死回生を図り新たなブランド改革に乗り出したのです。
引用画像:https://sunchi.jp/sunchilist/hasami/52111
マルヒロの代表作、「HASAMI」が大ヒット!
2010年、マルヒロの2代目馬場さんが「HASAMI」のマグカップを送り出しました。60年代のアメリカのレストランで使われていた大衆食器をテーマに、カラフルでポップ、機能的で丈夫なマグカップは大ブレーク! セレクトショップなどに5万点を出荷する起死回生のヒットとなりました。
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
マルヒロのブランド
マルヒロには5つのブランドにわかれています。さらにそれぞれのブランドに、いくつもシリーズがあります。それぞれ異なるデザインは、マルヒロらしさが表現されています。
・HASAMI ・BARBAR ・ものはら/MONOHARA ・FROM CRAFTS MEN ・ミステリーサークル
1.HASAMI
・season1シリーズ
HISAMIは、さらに5つのseasonにわかれます。中でも人気なのがこちらのシリーズ、season1のマグカップです。先程ご紹介した、起死回生の大ヒットとなったマグカップの、一番人気シリーズです。
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
50~60年代アメリカの、ローサイドのカフェで使われていたような、どこか懐かし雰囲気の商品です。少々雑にあつかっても割れにくいよう、生地を厚めに形成されています。熱と圧を加えながら生地を作っているので、密度が細かく強度があり頑丈です。コーヒカップや、スープカップにも使える3サイズがそろえられています。
・season3シリーズ
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
このシリーズは、フランスの大衆食堂として親しまれているビストロのように、楽しい食卓をイメージして作られました。ジュースやビールを入れて、気軽に使える脚付きのフリーカップです。
華やかなレインボーカラーのラインナップで、カップ以外にもグラタントレイもあります。全てオーブンで使用可能なのも嬉しいですね。まるで「おままごと」をしているかのような可愛らしいカラーは、ピンク、イエロー、レッド、オレンジ、ブルー、グリーンの6色です。
2.BARBAR
時代を超えても、変わらない魅力をデザイン化したシリーズです。縁起の良い文様、日本の歴史にまつわるデザインなどをモチーフに、ポップ和食器といってもいいうつわを展開しています。
・蕎麦猪口大事典シリーズ
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
このシリーズの代表作のひとつが、蕎麦猪口「そばちょこ」。400年前から現代まで、その形をほぼ変えることなく親しまれていますうつわです。そばちょこの本来の用途は、蕎麦を食べるものではなく、祝儀や会席の膳で、刺身、和え物、塩辛などを盛って出す小鉢(向付)でした。BARBARの蕎麦猪口には、花柄やストライプ、シンプルな白など、さまざまな色の展開があるので、選ぶのも楽しくなりますね。
・いろはシリーズ
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
高級だった磁器が、江戸時代には大量生産され安価になりました。庶民に普及した「くらわんか碗」は、グレーがかった白磁に簡略化した呉須の模様が特徴です。このシリーズは茶碗、どんぶり、小皿というライナップ。家族でそろえて、それぞれデザインにするのもステキですね。
3.ものはら
登り窯のそばにある、焼き損ないの製品を捨てる場所のことを「ものはら」と言います。長い年月を経た「ものはら」には、焼き物の”地層”ができます。ものはらの古い陶片を発掘することで、さまざまな波佐見焼の歴史が解明されています。
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp
このシリーズは、波佐見焼の「くらわんか時代」をテーマにしたコレクションです。よくみると「ものはら/MONOHARA」の「M」がデザインされており、モダンな柄で飽きのこないデザインです。シンプルな形状と豊富なサイズ展開は、さまざまな料理に合わせることができます。こちらのプレートは底面がフラットなので、パスタ皿やカレー皿だけでなく、フォーク・ナイフを使用する料理にも適しています。また重ねて収納できるのも嬉しいですね。電子レンジや食洗機はもちろん、オーブンにも使用できます!
4.FROM CRAFTS MEN
・筒山太一窯
土の素材を活かした、温かみある和食器を中心に制作されています。伝統的な技法から、新たしい技術や技法も取り入れています。
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp/html/page17.html
・陶工房 樂
ざっくりとした素朴な器から、華やかな赤絵の器、繊細な磁器まで扱っています。
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp/html/page17.html
5.ミステリーサークル
引用画像:https://store.hasamiyaki.jp/shopbrand/markgonzales
福井県の伝統工芸「越前漆器」と、アーティストでプロスケーターの「マークゴンザレス」とコラボした、合鹿椀(ごうろくわん)です。合鹿椀は、床に置いた状態で食事が出来るように、通常より高台が高い特有の形で知られる大ぶりのお椀です。まさに歴史と現代が入り混じったデザイン、他にはないテイストとして注目です!
マルヒロの特集はいかがでしたか? どのデザインもマルヒロらしくポップで使いやすいデザインから、歴史あるデザインまで揃っています。ぜひお気に入りのシリーズを見つけてくださいね!
テーブルコーディネーター・MIKA(愛知県名古屋市在住・中部支部担当) 夫の転勤で海外在住中、体調を崩し食生活の大切に気づきマクロビオテック経てRaw foodにたどり着く。 Raw foodを取り入れ劇的な体の変化を体感し、横浜の自宅サロンにてMika’s raw food recipeをスタート。 2016年には抗加齢学会(アンチエイジング学会)の抗加齢指導士の資格を取得。外見だけでなく内側から健康で美を目的とするレシピを考案し関東、東海地区でレッスンとイベントで活動中。 テーブルコーディネートでは食空間プロデューサーの山本侑貴子先生を師事、Dining&Style認定講師としてシニアインストラクター取得。 2017年東京ドームテーブルウェア・フェスティバル入賞 HP:https://www.mikarawfood.com/