益子焼 えのきだ窯
榎田智(えのきだ とも)
榎田若葉(えのきだ わかば)
2017年、今年の「益子陶器市」はGW(ゴールデンウィーク)の4月29日から5月7日まで栃木県益子町で開かれます。実に250軒を超える窯元が集まる陶磁器の郷・益子の中から、ぜひチェックしたい5軒の窯元をテーブライフがピックアップ。第1弾の「えのきだ窯」さんをお送りします。
テーブルライフコラム「春の陶器市 らくらく行き方&日程まとめ[①関東地方編] 2017 spring」にアクセスと公式情報がまとめられています。
モダンで女性的な器を得意とする5代目
えのきだ窯は創業80年という歴史ある益子焼の窯元。その5代目となるのが榎田若葉さんです。夫の榎田智さんと共に陶芸作家として活躍されています。若葉さんは可愛らしいモダンな作風を得意とし、使いやすくこだわりのある器は女性に人気。伝統的な益子焼の作風も大切にする夫とお互いに刺激を与えあいながら、創作活動をされています。
若葉さんは古い窯元で育ちましたが、イギリスへの語学留学やイスラエルの農業ボランティアへの参加経験など、国際色豊かな経歴の持ち主。日本では経験出来ない様々な体験が作品にも表現されていて、使いやすい中にも暖かみとセンスが光る器が生み出されています。
若葉さんの作風の特徴といえばドット柄や蓮や植物の模様を器に施したもの。モダンでありながら、益子焼の特徴である厚手でぽってりとした感じとあわさって、なんともいえない可愛らしさがあります。女性に人気があるというの良く分かります。初めて見るのに、なんだか懐かしい気持ちにされてくれる器たちです。
松をイメージした帯締め。女性らしい繊細な作品です。
伝統だけでなく新しいチャレンジ
夫の智さんも、現状に満足する事なくどん欲に益子焼の勉強をされています。益子参考館や陶芸美術館などに出かけて古い作品をみたり、いろいろな先輩陶芸家にどんどん話をきいたり、その活動的な様子は、若葉さんも驚く程だとか。智さんは「伝統をリスペクトしつつ、えのきだ窯の作風を考えて行きたい」また「益子焼きを伝承しつつ発展させ、次の世代につなげて行く事が夢」と語ってくれました。どんな作品がうまれるのかこれからが本当に楽しみです。
そんなお二人のブームになっているのは味噌壺。昔から家にあった瓶をみて「いいな」と思い今の生活様式にあうように改良を重ねたそう。冷蔵庫に入れやすいよう形を小さく使いやすくしました。毎日使う日用品の器だからこそ、使いやすさが大切。味噌だけでなくおひつ代わりに使ったり、シチューをいれてみたりアレンジしだいでいろいろと楽しめる器に仕上がったそうです。
益子焼らしい重厚感のある器達。
そばも楽しめる魅力的な店内
昭和初期に建てられた細工場(工房)を改造した店舗は、白い壁が趣きのあるレトロな感じがステキです。店内にたくさん展示されている器達は、ディスプレイの仕方もお洒落で見ているだけでも楽しめます。
また、えのきだ窯は益子参考館の近くにも、店内で本格手打そばも味わう事が出来るお店があります。陶器市の会場からはこちらの方が近いですね。そばを打つのは若葉さんのお父様、えのきだ窯4代目の榎田勝彦さん。そば打ちは土の練り方とそばの捏ね方がにていて、陶芸家の方にはそば打ちの名人も多いそう。勝彦さん作るそばは大変美味しいと大評判で、あわせてかき揚げも一緒に一度召し上がっていただきたい一品です。目もお腹も満足出来る「えのきだ窯」は益子にいったらぜひとも立ち寄りたい窯元です。
益子焼といえば言えばやっぱり急須ですね。
何枚も欲しくなる水玉の器。
えのきだ窯本店
住所 〒321-4217 栃木県芳賀郡益子町益子4240
電話番号 0285-72-2528
営業時間 10:00〜16:00 木曜定休
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えのきだ窯(そば店)
住所:栃木県益子町益子3355-1 東野バス益子参考館前停留所すぐ
電話番号:0285-72-6130
営業時間:11:00~15:00 木曜定休
[取材・写真 テーブルライフ編集部]