クラフトイベント「工房の風」に行ってきました! うつわ好きさんにおすすめなポイントを紹介

都心からも便利! うつわ好きなら要チェック クラフトイベント「工房の風」訪問レポート

今年は、全国各地で多くの陶器市(陶器まつり)が再開されています。
今回は、スタッフが以前から注目していたイベント「工房からの風 craft in action」の訪問レポートをご紹介。

このイベントの特徴は、陶磁器・ガラス・木工などうつわ関連の出展が多いこと。さらに公募による選ばれた作り手さんが参加しているので、作品のクオリティが高いのです。他ではあまり見ることのできない、上質なうつわに出会えます。
毎年秋に開催されるので、来年以降の訪問の参考にお読みくださいね。

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「工房の風craft in action」とは

公式HP:https://www.kouboukaranokaze.jp/cia/

現代の暮らしに響く工藝・手仕事・クラフトを作家さん自身が展示販売するイベント。今年は記念すべき20回目の開催です。
イベント名の「craft in action」とは、作家自身がブースに立つことで、素材や使い方などを使い手に伝える交流を願って名付けられたそう。

厳正な審査で選ばれた、約50もの作り手が全国から集うクラフトフェア。
出展者のジャンルは、陶磁器、ガラス・木工・染色・装飾品・金工など幅広く、質の良い手作りの品がそろいます。

ちなみに、このイベントは、ニッケ(日本毛織株式会社)のメセナ事業の一環として行われています。会場はニッケが運営するショッピングモール「ニッケコルトンプラザ」内の屋外広場。草花があふれ、神社のある会場は、スピリチュアルな雰囲気も感じます。

おすすめポイント

敷地内には「おりひめ神社」が。観光地に行ったような気分になります。

〇うつわの出展が多い ~ 質の高いうつわに出会えます

私が訪れた今回のイベントでは、出展者の約半数(20ブースほど)165がうつわ関係。どの作品も使いやすそうで、デザイン性の高い物ばかり。ギャラリーに足を運んだかのような充実の品ぞろえで見ているだけでも楽しめます。

〇ワークショップ・デモンストレーションが充実

ミニほうきを作りや、竹のバターナイフ作りなど、様々な素材をテーマにしたワークショップが充実しています。私が訪れた際はお子様向けの「キッズ庭めぐりツアー」が開催。お子様たちが各ブースを訪れ、説明を聞いていました。

また、作家さんによる竹細工のデモンストレーションが行われるなど、このイベントならではの多彩なイベントが豊富です。
都内近郊で生活していると、ものづくりの作家さんや職人さんとふれあうことは、あまりないのではないでしょうか。気になる方はスケジュールをチェックして訪れましょう。

〇うつわ選びにちょうどいい規模

陶器市に行きたいけど、ブースが多過ぎで選べない。そんな方にはちょうどいい規模のイベントです。ブースが50程度なので、1時間で十分まわることができます。気になったブースがあれば、引き返して何度でも訪れることができる広さなのもポイントです。
例えば、益子陶器市のように大規模イベントの場合、やっぱりあれが欲しい!と思っても再び行くのが大変。優柔不断な私は、何度悔しい思いをしました。

〇都心からのアクセスが良い

会場である「ニッケコルトンプラザ」は、東京に隣接した千葉県市川市にあります。
JRまたは都営新宿線「本八幡」駅より徒歩10分ほどの場所にあるので、都内から行きやすいのが魅力です。本八幡駅の北口からは無料のシャトルバスも出ているので、荷物が増えても安心です。

〇お買い物ついでに立ち寄れる気軽さ

開催場所のニッケコルトンプラザは、スーパーやアパレル、生活雑貨などの専門店が約160ある商業施設です。物づくりのイベントにあまり行ったことがない人も、お買い物やレジャーついでに気軽に足を運ぶことのできます。会場は手入れされた美しいガーデンに囲まれているので、お散歩しながら楽しめます。

出展ブースの紹介

うつわ関係のブースを一部ご紹介します。どれも素敵な作品ばかりなので、気になる作家さんがいたらSNS等でチェックしてみて下さいね!

〇三宅直子さん(東京都)

三宅さんの作品でユニークなのが、金属の板のようなデザインのうつわ。ガレージの床などでよく見かけませんか。身近なものをうつわに取り入れる発想が面白いですね。
アウトドアなどに持って行くのも良さそう!

三宅直子
公式HP:http://e-n-studio.com/
Instagram:https://www.instagram.com/naoko_miyake/
Facebook:https://www.facebook.com/naoko.miyake.581

〇今津加奈さん(福岡県)

今津さんのブースでは、様々なサイズやデザインのスリップウェアのうつわを販売。
厚みがあるうつわはどれも実用的。グラタンなどこれからの季節に良さそうな熱々のお料理にぴったりです。食卓をぱっと明るくしてくれそうな温かみのあるうつわです。

今津加奈

公式HP:https://slipw.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/slipworksjp/

〇山田麻未さん(東京都)

山田さんの作品で目を引いたのが、こけしをモチーフにしたうつわ。
花絵付けというシリーズだそうで、小鉢を重ねると本当のこけしのよう。収納する様子まで考えて作られているのがいいですね。お子さんにも喜ばれそうな可愛らしいうつわです。

山田麻未

公式HP:http://asamiyamada.com/
Instagram:https://www.instagram.com/a.y.pottery/

〇studio bwanji(東京都)

白い作品を扱っているbwanjiさん。白ばかりなのに無機質な感じがしないのは、形の美しさ。ゆがんだようなフォルムの変形皿は、デザートやパン皿、ティーカップのソーサーなどにも使えそうで気になりました。

studio bwanji

公式HP:https://studiobwanji.shop/
Instagram:https://www.instagram.com/studiobwanji/

〇山下透さん(京都府)

リムのデザインがユニークな飴色のうつわが気になり入店。昔のタイルようなコースターが素敵。1枚なら小皿に、4枚組み合わせれば鍋敷きにも使えそう。

下の写真のくすんだブルーのシリーズも山下さんの作品。同じ作家さんのものとは思えないものづくりの幅広さにも惹かれました。

山下透

公式HP:http://toruyamashita.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kinosaji_kinjo/
Facebook:https://www.facebook.com/toru.yamashita.923

〇前川わとさん(富山県)

レリーフの美しさが際立つ前川さんのうつわ。私が気になったのは、ティーポットのふたの細かい細工。飾っておいて眺めていたくなる可愛さですね。パステルトーンのカラーと花のモチーフの組み合わせも絶妙です。

前川わと

公式HP:http://studio-mocca.com/
Instagram:https://www.instagram.com/maekawawato/

〇安藤大悟さん(三重県)

表面のヘリンボーンのようなレリーフが特徴的な安藤さんのうつわ。1つとして同じものがないので、自分の手のサイズに合わせて選ぶことができるのがいいですね。

レリーフがあることで、滑らず手にフィットします。手前のフリーカップはそば猪口や小鉢としていろいろな使い方ができそう。

安藤大悟

Instagram:https://www.instagram.com/ando_daigo.pottery/

〇飯野夏実さん(東京都)

繊細な絵付けが魅力の飯野さんのうつわ。常ににぎわっているので、奥まで進むのも大変でした。私がひかれたのは金彩が施されているうつわ。モダンな柄なのでふだん使いはもちろん、お正月などにも使えます。

美しい箸置きの数々。ゴールドがいいアクセントになっていますね。

飯野夏実

公式HP:https://www.studio-karakusa.com/
Instagram:https://www.instagram.com/studio_karakusa/

〇金城貴史さん(岐阜県)

木のカトラリーを扱う金城さん。さまざまな木材で作られた「木のさじ」は、木目の美しと手作りならではの味わいが魅力の逸品。

持ち手のカーブやすくう部分の深さや形が全部異なるので、使いたいメニューに合わせてそろえたくなります。実際に見て触って選ぶ楽しさも味わえるブースでした。

金城貴史
Instagram:https://www.instagram.com/kinosaji_kinjo/

〇クドウテツトさん(北海道)

木のうつわは木目をそのまま生かしたものが多いのですが、クドウさんのうつわは木の上の絵付けが特徴。大胆な筆致のうつわは食卓のアクセントになります。立てて飾ってお区だけでお部屋のインテリアになりそう。

クドウテツト

公式HP:https://tetsujin27.thebase.in/
Instagram:https://www.instagram.com/tetsujin/

〇極楽寺がらす工房(神奈川県)

引用画像:工房の風Instagram
個性的なデザインのグラスにひかれて入店。私の個人的おすすめは鏡餅。ガラスの削り方により、透明度がすべて違うのが面白いと思いました。透明度が低く、ざらっとした質感のガラスはまさにお餅のよう! 毎年使えるので買えば良かったかな…

極楽寺がらす工房

公式HP:https://gokurakuji-glass.jimdofree.com/

おわりに

陶器市(陶器まつり)は地方で開催されるものが多く、何ヶ月も前から準備していくものというイメージがありました、
しかし、「工房からの風」なら都内からのアクセスが抜群! さらに、選ばれた作り手さんが参加するため、毎年出展者が変わるのも魅力。常に上質な新しいうつわに出会うことができます。


また、うつわ以外のジャンルのブースやデモンストレーションを見ることもできるので、うつわに詳しくない方も誘って楽しむことができます。毎年秋に開催されるので、気になる方はチェックしてくださいね。楽しめること間違いなしですよ。

〔取材・編集:テーブルライフ編集部〕